田原総一朗の取材ノート「森友学園問題と政治家の怖れ」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
哲学からサブカルまで。専門家による質の高い書評が読める!
~毎週金曜日更新~

▲トップへ

  1. 読書人トップ
  2. コラム
  3. 田原総一朗の取材ノート
  4. 田原総一朗の取材ノート「森友学園問題と政治家の怖れ」・・・
田原総一朗の取材ノート
2017年3月17日

森友学園問題と政治家の怖れ

このエントリーをはてなブックマークに追加
各局のワイドショウは、連日「森友学園」の問題を報じている。「森友学園」の謎を追求すると視聴率が高いのだという。国民の多くが、強い疑惑を抱き、よほど力のある政治家がかかわっているのではないか、と感じ取っているのである。

大阪府豊中市の国有地が、森友学園に当初示された売却価格は九億五〇〇〇万円であった。それが一億三四〇〇万円と、八割以上減額された。しかも、その直前に、国は森友学園に一億三二〇〇万円を支払っていて、森友学園は、何と二〇〇万円で購入しているのである。

何故こういうことになるのか。尋常ではあり得ない事態である。

どう考えても、強力な政治介入があったのではないか、と疑わざるを得ない。

しかも、森友学園は、二〇一五年一二月三日に、小学校の新設のための工事請負契約書を作成しているのだが、国土交通省に対しては二三億八四〇〇万円、大阪空港を運営する「関西エアポート」に対しては、約一五億五〇〇〇万円、そして大阪府に対しては何と七億五六〇〇万円となっている。当然ながら、同じ小学校の新設のための工事請負契約書が、なぜこれほどばらばらなのか。それも同じ日に作成されているのである。

それに、当初の価格よりも八割以上格安になった売却費の根拠というか、計算の記録を当初は破棄した、と表明しているのである。

こんなことって、あるだろうか。最終の記録は破棄したとしても、それに到る資料はあるはずだ。それを出すと、非常に都合が悪いので破棄したといっているのではないか。

いずれにしても疑問が多過ぎる。

安倍首相は、「森友学園の認可、売却問題には、自分も妻も一切かかわりがない」といい切っている。それならば、籠池理事長の国会招致を含めて、徹底的に調査すべきである。ところが、安倍首相をはじめ、自民党幹部は、籠池理事長の国会招致を含めて、なぜかきわめて消極的である。これほど消極的なのは、籠池理事長を招致すると、政治家の介入をばらされる、と怖れているのではないか、と国民はますます疑惑を強めることになる。
2017年3月17日 新聞掲載(第3181号)
このエントリーをはてなブックマークに追加