第20回 光文三賞 贈呈式開催|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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2017年4月14日

第20回 光文三賞 贈呈式開催

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左から、蓬莱竜太氏、佐々木譲氏、戸南浩平氏
3月23日、東京都内で第二十回光文三賞の贈呈式が行われた。受賞したのは、日本ミステリー文学大賞が佐々木譲氏、日本ミステリー文学大賞新人賞が戸南浩平氏の『木足のサル』(「白骨の首」を改題)、鶴屋南北戯曲賞が蓬莱竜太氏の「母と惑星について、および自転する女たちの記録」だった。

受賞者の挨拶で佐々木氏は、「私が「オール読物」の新人賞を受賞したのは、1979年で29歳の時です。その時から数えますと38年書いているわけですが、編集の皆さんの支えと叱咤激励がなければここまで書き続けることは出来ませんでした。38年前にはまだ生まれていなかった担当者も何人もいます。そんな若い編集さんたちに、この年配の面倒くさい作家を担当してもらって、申し訳なく思うことがたびたびでした。でも担当さんたちには今日だけはその苦労を忘れて、これは佐々木の担当編集者も一緒に受けた、言ってみれば「チーム佐々木」が受けた賞であると考えて、今日は美味しいお酒を飲んでもらいたいと願っています。日本ミステリー文学大賞は、多分にその作家への功労賞という性格もある賞だと思いますが、私は功労賞をいただいたということで何かしらの達成感を持ってしまう訳にはいかないと思っています。いつも新人として新しい分野に挑んでみたいという気持ちがありますし、いろいろと関心の赴くままにジャンルを変えてきました。まだまだ書いていないジャンルもあります。SFだったり、児童文学だったり。鶴屋南北戯曲賞というのもあります(笑)。やっていない分野はまだまだあります。栄えある賞をいただいたこの場で、まだまだ書きます。この賞に恥じないだけの作品を書いていきますと約束し、ご挨拶といたします。本当にどうもありがとうございました」と挨拶した。
木足(もくそく)の猿(戸南 浩平)光文社
木足(もくそく)の猿
戸南 浩平
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 戸南氏は「七回目の応募での受賞で、六回目までは現代ものを書いていたのですが、もともと日本の近現代史が好きだったので今回は幕末明治を舞台にしました。今回の作品には自分でも手応えがあったので、次回作も明治もので書いてみたいと思っている次第です。とはいえ今回のものが売れてくれないと次回はないと言われてしまうので、皆さんもぜひ本屋で買っていただけると大変ありがたく思います」と緊張しながらもスピーチした。

蓬莱氏は「演劇は特殊なもので、一人で出来るものではなく、プロデューサーや演出の方々などと話し合いながら一緒に作っていくことが常でので、やはり僕だけの力で獲ったのではないということです。役者が誰であるかといったような諸条件の中から生まれてくるアイデアが戯曲を完成させるわけで、そうしたいろんなことに恵まれて賞に至ったのがまず嬉しいことですし、関わってくださった関係者の皆さまには非常に感謝しております。90年に男だけ四人で劇団を旗揚げしたのですが、三十歳ちょっとの時に女性だけの作品を書いてみないかと言われて書いた「まほろば」という戯曲で岸田國士戯曲賞を受賞しました。劇団員たちには男だけの劇団なのに女だけの作品で賞をもらって申し訳ないなということで飲み会をしたのをよく覚えています。そして今回、また女性だけの作品で賞を受賞しました。そういう理由なのか劇団員たちは今日誰も出席してくれておりません(笑)。僕も演劇が小さな世界で終わっていくことに対して非常に危惧している一人です。素晴らしい劇作家はまだまだいっぱいいますし、僕達の世代が今一所懸命にやっていくことで演劇界が盛り上がっていけばいいなと思っています。本日はどうもありがとうございました」と挨拶した。

この記事の中でご紹介した本
木足(もくそく)の猿/光文社
木足(もくそく)の猿
著 者:戸南 浩平
出版社:光文社
以下のオンライン書店でご購入できます
2014年4月14日 新聞掲載(第3185号)
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