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漢字点心
2017年6月6日

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一か月ほど前、都立高校の「地毛証明書」なるものがニュースになった。生まれつき、髪が茶色だったり巻き毛だったりする生徒について、その証明書を親に提出させているのだとか。そのよしあしは別にして、気になったのは、「地毛」ということばである。

国語辞典で調べると、「地毛」とは、「(かつらに対して)自分の毛」といった説明だ。とすれば、染めたりパーマをかけたりしていても、それは「地毛」だといえるのではなかろうか? だがその一方で、「裏声」に対する「地声」だとか、化粧をしていない「地肌」のように「技巧や装飾を加えていない」ことを表す「地」もある。「地毛証明書」の場合は、こちらの意味だと解釈すべきなのだろう。

つまり、染めたりパーマをかけたりする人が増えるにつれて、「地毛」の意味が変化しているのだ。実際、現在では、かつらに対するものとして、「自毛(じげ)」ということばも生まれているようである。

2017年6月2日 新聞掲載(第3192号)
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