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漢字点心
2017年6月20日

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今日六月一六日は、「和菓子の日」なのだそうだ。そこで、「菓」について少々、書いてみることにしよう。

この漢字、「くさかんむり」の下に「果」と書く。「果」は、「木」の上に実がなっている姿の絵から生まれた漢字で、本来の意味は「木の実」。「果実」「青果」などが、その例である。

ところが、「果」はやがて意味が広がって、「効果」「果敢」といった使い方もされるようになった。そこで、もともとの意味をはっきりさせるために、植物を意味する部首「くさかんむり」を載っけた「菓」が誕生したのである。

ところが、困ったことに、本家の「果」の方も「木の実」という意味を手放そうとしない。苦境に追い込まれた「菓」は、華麗なる転身を遂げる。甘くておいしい「木の実」というところから、いわゆる「スイーツ」を表す漢字へと変化したのだ。現在、大人気の「お菓子」にも、過去にはちょっとしたドラマがあった、というお話である。

2017年6月16日 新聞掲載(第3194号)
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