中動態を使えばうまく説明ができるのかも|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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編集室から
2017年6月28日

中動態を使えばうまく説明ができるのかも

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大澤さんと國分さんの公開対談では、抽象的なところで交わされる議論が愉快だった。「中動態の特徴は、中心が二つある楕円形」と大澤さんが楕円のイメージを持ち出されたとき、会場中の参加者の頭上には楕円の雲が浮かんでいたに違いない。
憲法問題と中動態などスリリングな対話で思考がどんどん発展、結晶化していく過程が楽しい。本書は中動態探究の旅に出た國分氏からの中動態の世界の報告書であり、その世界からの見え方を私たちに伝えてくれる、世界の見方に関する本でもあると思う。
現代社会の行き詰まり感は、もしかしたら意志と責任を問われる言語、能動/受動の対立しかないと教えられる文法の問題なのかも知れないと聞いた途端、頭の中で世界が崩れた。
今まで疑うこともせず信じきっていた(信じこまされていた?)とはまさに宗教ではないか。
よく「言葉にならない」と言うが、この中の何割かはもしかしたら中動態を使えばうまく説明ができるのかもしれない。 (T)

2017年6月23日 新聞掲載(第3195号)
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