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漢字点心
2017年7月4日

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音読みでは「ロウ」、訓読みでは「にわたずみ」と読む漢字。「にわたずみ」とは不思議な響きの日本語だが、「炭」とも「墨」とも「住み」とも関係はない。辞書によれば、雨が降ったあとにできる「水たまり」のことだという。

「水たまり」というと、
たとえば雨上がりの道のあちこちで、青い空を映している「水たまり」を想像してしまう。ただ、漢字「潦」には、「雨が激しく降る」とか川からあふれる「洪水」という意味もあって、どこかイメージが合わない。調べてみるとそれもそのはず。「にわたずみ」は、『万葉集』以来の由緒正しい日本語で、「流れる」の枕詞にもなる。とすれば、現代の「にわたずみ」はともかく、少なくとも本来の「にわたずみ」とは、雨が降ったあとに現れる「水の流れ」を指したのだろう。

とはいえ、「水たまり」であれ「水の流れ」であれ、歩く時に厄介なのは同じこと。長雨の季節、くれぐれもお足元にはお気を付けください。
2017年6月30日 新聞掲載(第3196号)
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