田原総一朗の取材ノート「自民党、前代未聞の惨敗」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
2017年7月11日

自民党、前代未聞の惨敗

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都議会議員選挙で、小池都知事の率いる都民ファーストが圧勝し、自民党の前代未聞の惨敗が決まった。

当然の結果である。

六月一九日に、新聞各紙が報じた世論調査で、安倍内閣の支持率が急落した。読売新聞が一二ポイント、共同通信が一〇・五ポイント下落、毎日新聞は一〇ポイントの下落で、不支持率が支持率を上回った。

このようなことは、第二次安倍政権の四年六ヶ月ではじめての出来事である。

安倍自民党が、参院法務委員会を、採決さえ吹っ飛ばして、中間報告なるもので強引きわまる幕引きを行なったことに、国民の怒りが募ったのだ。しかも、その後に、安倍首相が、問題の加計学園の獣医学部新設にからんで、国家戦略特区についての基本方針を、わざわざぶち破るような発言をした。朝日新聞は、「ちゃぶ台をひっくり返した」と報じた。

そもそも、安倍自民党が国会を強引に閉じたのは、加計学園問題で、国会が延びれば延びるほど、安倍内閣の支持率が落下すると危惧したからなのである。

たとえば、特定秘密保護法や安保関連法などで、一時的に安倍内閣の支持率が落ちたのは、あくまで政策に対する批判が強まったためで、さほど時間を置かずに、支持率は回復した。だが、今回の支持率の下落は、政策の問題ではなく、安倍内閣の体質に国民が拒否反応を強めたのである。

たとえば、森友学園問題は、なぜ財務省が地価を八億円以上も値引きしたのかが核心なのだが、財務省が記録を破棄したと突っぱねたので、野党もメディアも追及のしようがなかった。だが、安倍首相が、「もしも私や妻が、森友学園の許認可や土地売買にからんでいたら、首相も議員もやめる」といったので、大騒動になったのだ。そして加計問題は、安倍首相が露骨なエコヒイキをした、と国民が睨んでいるのである。

しかも、その後に、先に記した安倍発言、そして自民党の議員たちも困惑した常識はずれの稲田防衛相の発言、女性議員の大暴言もテレビで放送された。さらに下村都連会長の問題と、次から次へと連発される、自らの足を引張るような言動に、都民があきれはててしまったのである。

2017年7月7日 新聞掲載(第3197号)
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