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受賞
2017年7月7日

第24回 松本清張賞 贈呈式開催

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明治乙女物語(滝沢 志郎)文芸春秋
明治乙女物語
滝沢 志郎
文芸春秋
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6月30日、東京都内で第24回松本清張賞の贈呈式が開催され、滝沢志郎氏の『明治乙女物語』に正賞と副賞五百万円が贈られた。なお受賞作は7月7日に文藝春秋より発売される。

選考委員挨拶で三浦しをん氏は「この作品はいまのお茶の水女子大学前身にあたる高等師範学校女子部に通っている明治時代を生きる女の子たちのお話で、彼女たちの生活や友情がとても生き生きと描かれている。さらに実在の歴史上の人物たちや事件が大変うまく絡んで、とてもスリリングで本当に楽しく胸打たれる物語となっている。何よりいいと思ったのは、女性と教育、または国家と教育という問題をエンタテインメントの中で非常に真摯に追求しているところだ。人が自由に生き、考え、お互いに支え合うために教育はあると思うのだが、中には人を統率し、一つの方向に向けさせるために教育を使おうと考える方も当然いるだろう。そのあたりの問題について、読んで楽しく登場人物の魅力に心を鷲掴みにされながら、明治から今にいたるまで考えていかなければいけないと考えさせてくれる作品だった。滝沢さんは歴史についても綿密に調べつつ、弱い立場の人たちに寄り添って物語を紡いでいく眼差しがある方だと思うので、今後もご活躍されることと確信している」と受賞作を讃えた。
滝沢 志郎氏
 受賞者の滝沢氏は「作家志望の人は大体どのようにデビューして活躍したいかを考えていると思うのだが、私の場合はなるべく静かにデビューして、だんだん知名度を上げていって五年目ぐらいでブレイクできたらいいと思っていた。それは最初に大きな賞でデビューすると、後が続かなかった場合、あいつはデビュー時がピークだったと言われたら悲しいからだ。ところがこのような大きい賞をいただいてしまい、その危険性がマックスまで高まってしまった。そう言われないよう頑張りますというのがたぶん正解なのだろうが、自分を追い込むのはあまり好きではないので、そう言われたらしょうがないというぐらいに割りきって、自分のペースで自分のメンタルと体を大事にして息長く活動していきたい。私は時代小説がメインになっていくと思うのだが、あまり馴染みがなく知られていない時代やテーマを開拓していきたいと思っている。それにはリスクもあるだろうが、面白いものを書けば読者は絶対に付いてきてくれるし、新しい読者も得られるはずだと信じて書いていきたいと思っている」と挨拶した。
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2017年7月7日 新聞掲載(第3197号)
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明治乙女物語/文芸春秋
明治乙女物語
著 者:滝沢 志郎
出版社:文芸春秋
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