麻耶 雄嵩著 さよなら神様  文春文庫|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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2017年8月1日

麻耶 雄嵩著 さよなら神様 
文春文庫

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さよなら神様(麻耶 雄嵩)文藝春秋
さよなら神様
麻耶 雄嵩
文藝春秋
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隣の小学校の先生が殺された。担任の美旗先生が容疑者と知った俺、桑町淳は、クラスメイトの鈴木太郎に真犯人は誰かと尋ねてみた。殺人犯の名前を小学生に聞くなんてと思うかもしれないが、鈴木の情報は絶対に正しい。あいつは神様なのだから――。

本書に収録された六つの短篇では、本格ミステリでありながら冒頭の一行目で、「犯人は〇〇だよ」と真犯人の名が明かされます。鈴木=神様が犯人と指摘する人物に納得がいかない淳たち久遠小探偵団の面々は独自の捜査に乗り出します。神様は人間の気持ちなど歯牙にもかけず、残酷な真実をチョイ出しして探偵団を翻弄し、探偵団の小学生たちは大人顔負けのエゴを剥き出しで自分に都合のいい真実を追い求めます。しかし、ラストにはあまりにダークな真相が待ち受けていて……。無類の後味の悪さにもかかわらず、決して嘘をつかずに読者を騙すフェアプレー精神に貫かれた、現代本格ミステリの金字塔です。(既刊・六九〇円・文藝春秋)
この記事の中でご紹介した本
さよなら神様/文藝春秋
さよなら神様
著 者:麻耶 雄嵩
出版社:文藝春秋
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2017年7月28日 新聞掲載(第3200号)
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