角田 光代著 笹の舟で海をわたる   新潮文庫|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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近刊セレクト
2017年8月1日

角田 光代著 笹の舟で海をわたる  
新潮文庫

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二人の子を育てる平凡な主婦左織と、誰もが知る人気料理研究家の風美子は、ある裕福な兄弟に各々嫁いだ義理の姉妹。

少女時代、修善寺で共通の苛酷な疎開体験をもつ両者ですが、当時いじめから自分を守ってくれたと懐かしく回想する風美子を、左織はなぜか思い出せません。

風美子とは誰なのか。そして左織はなぜ風美子を記憶していないのか?

角田光代さんの「笹の舟で海をわたる」は冒頭の大きな謎に導かれ、終戦の混乱、激動の高度成長期から平成まで、時代の巨大なうねりと、左織たちのささやかな日常を丁寧に描き重ねます。

やがて浮かび上がるのが左織が過去に置き去りにしたある「罪」。しかし、その痛切さは、この国に生を受けた全ての人々の胸を静かに揺さぶるはずです。

『本の雑誌』恒例の年末ベストテンで二〇一四年ダントツの第一位にも選ばれた本作。「小説のすべてがここにある」と力説されたのも納得の著者の新しい代表作をぜひ味わってください!(既刊・七五〇円・新潮社)
以下のオンライン書店でご購入できます
2017年7月28日 新聞掲載(第3200号)
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この記事の中でご紹介した本
笹の舟で海をわたる/新潮社
笹の舟で海をわたる
著 者:角田 光代
出版社:新潮社
以下のオンライン書店でご購入できます
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