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2017年8月1日

辻堂 魁著 夜叉萬同心 もどり途
光文社文庫

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今最も勢いのある時代小説作家・辻堂魁。そのデビュー作シリーズを復刊した五ヵ月連続刊行の最後に、待望の新作が書下ろしで登場、好評をいただいています。主人公は、北町奉行所の隠密廻り方同心・萬七蔵。不正を糺すためには手段を選ばぬ容赦のないやり口から「夜叉萬」と時に恐れられ、時に揶揄されるアンチヒーロー。単純な「正邪」「善悪」、「安易な同情」や「忖度」は彼の前では通用しません。時代小説を読む際、現代と違う江戸の価値観があることを想像しつつ、自分から遠くにある物語として読むことも多いですが、夜叉萬を読む際にはそれを忘れてしまう。時代など関係なく、人間そのものが迫ってくる。人生の不条理、避けられぬ運命、それに翻弄される己そのものを突きつけられる。「夜叉萬同心」はそんな書下ろし時代小説の堂々たる名シリーズです。愛され憎まれ、悩み闘い、江戸を生きていく萬七蔵の姿に、この後もぜひご注目ください。(既刊・六〇〇円・光文社)
この記事の中でご紹介した本
夜叉萬同心 もどり途/光文社
夜叉萬同心 もどり途
著 者:辻堂 魁
出版社:光文社
以下のオンライン書店でご購入できます
2017年7月28日 新聞掲載(第3200号)
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