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漢字点心 第192回
2016年8月5日

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「村長」「町長」「市長」「区長」は、みな「長」が付く。しかし、同じように地方自治体のトップであっても、都道府県の場合は、「長」は使わずに「知事」と呼ぶ。なぜなのだろうか。

「知事」とは、「仕事を知っている」という意味合いだ。しかし、「知」という漢字は、存外に意味の幅が広い。「熟知」のように「理解して記憶する」だけではなく、「知恵」のように新しいことを「考え出す」とか、「察知」のように他人が気付かないことに「気付く」こと、さらには「通知」のように相手にきちんと「伝える」といった意味もある。どれも、行政のトップとしては欠くことのできない能力ではあるまいか。

とすれば、都道府県の「知事」も、そのような総合的な「知性」を備えていることを期待されているのだろう。「知名度」の高さだとか、「知識」の豊富さだけではだめなのだ。このたび選ばれた都知事が、その「知力」を存分に発揮することを期待したい。
2016年8月5日 新聞掲載(第3151号)
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