「書評アイドル 渡辺小春が読む芥川賞」(連載開始/渡辺小春インタビュー)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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読書人紙面掲載 特集
2017年8月21日

「書評アイドル 渡辺小春が読む芥川賞」(連載開始/渡辺小春インタビュー)

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「若者は本を読まない」と言われて久しい。そんな一括りを一蹴すべく、読書する若者を応援する企画「書評アイドル・渡辺小春が読む芥川賞」。地下アイドルユニット「乃木坂ハイスクール」に所属するアイドルにして読書家の渡辺小春さんが新旧の芥川賞受賞作品を読みまくる。時代の空気を反映していると言われる芥川賞作品を13歳の瑞々しい感性はどのように受け取るのか――。第一回目に選んだのは大江健三郎の「飼育」。その書評と彼女のインタビューを掲載する。9月から月イチで「週刊読書人ウェブ」の連載に。応援よろしくお願いします。 (編集部)


渡辺 小春さん
昨年夏に「乃木坂ハイスクール」のメンバーの一人として活動を始めた。愛称は「こは」。生徒会、野球部、水泳部。「乃木ハイ」というグループ全体を学校に見立て、メンバーは各クラブに所属して活動するというストーリーを持ったアイドルユニットだ。原宿でスカウトされた。「乃木坂」の名前は、プロデュースするアミティープロモーションの事務所の場所にちなんだ。

地下アイドル――。

活動の中心となっているライブハウスや会場が雑居ビルの地下に多くあることからそう呼ばれるようになった。乃木ハイもその一つ。小春さんは中学2年生だが、「かるた部」に所属。部長は、生徒会長も務める杉本莉愛さんで部員は3人。衣装は制服ではなく、着物をイメージしているという。

「他のメンバーが年上ばかりではじめは戸惑いました。妹のようにかわいがってもらっています」

普段は前髪をそろえたあどけない表情だが、ステージに上がると、年齢差を感じないほど大人びて見える。「たくさんの人の前で踊るのが大好きです。『小春ちゃん』と応援してもらえると嬉しくなります。ライブは楽しい」

昨年は、大手レコード会社などが主催するモデルのコンテストにも挑戦し、ファイナリストにもなった。「小学生のころからヒップホップが好きで友達と学校の文化祭でも披露していました。これからはモデル活動にも挑戦していきたいです」

自分のツイッターで紹介した好きなことの一つが「読書」だ。それが、中途半端ではない読書量なのだ。平均月30冊。毎日1冊は読み続けている計算になる。

小学校に入学するとまもなく、図書室通いが日課になった。「図書の時間」にクラス全員で行ったのがきっかけだった。最初に手にしたのは、児童向けの絵本『おしゃれプリンセス ミュー』だった。昼休み、放課後。空き時間を見つけると、本好きの友達と一緒に訪ねた。

低学年のころは、児童書にあったイラストに「これ可愛いね」と友達と批評し合っていたが、仲良くなった司書の勧めで3年生のときに読んだ『精霊の守り人』で、上橋菜穂子の創造するファンタジー世界の虜になったという。

「小学生のころは、現実を描く小説よりもファンタジー、異世界ものが好きでした。ドキドキ、ハラハラする楽しさに引きつけられました。貴志祐介さんも好きな作家の一人です」

小学校では、図書の担当者をずっと務め、図書便りなどにおもしろいと思った本の紹介文を寄稿するようになった。図書室の本は、6年間で大半を読み尽くしたという。

中学生になって読む本の種類も少し変わった。学校の図書室がそろえる本も違ったからだ。最近、良く読むのは、湊かなえや重松清。

「ほのぼのとした家族ものや、ミステリーも好きになりました」

無類の本好きが目に止まり、「週刊読書人ウェブ」で、芥川賞受賞作品を主に取り上げる書評を書くことになった。今夏からは「書評アイドル」に活動を広げる。(取材・文/臺宏士)

■渡辺小春が読む芥川賞を読む
大江健三郎著「飼育」(1958年) 生々しい戦争の恐怖

2016年8月18日 新聞掲載(第3203号)
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