『なくなりそうな世界のことば』 創元社より刊行|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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出版メモ
2017年8月29日

『なくなりそうな世界のことば』 創元社より刊行

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吉岡乾著、西淑イラスト『なくなりそうな世界のことば』が創元社より刊行された。B5変・112頁・本体1600円。

本書は、世界の50の少数言語の中から、各言語の研究者たちが思い思いの視点で選んだ「その“ことば"らしい」単語に文と絵を添えて紹介する世にも珍しい少数言語の単語帳。

話者数90万人のアヤクチョ・ケチュア語(ペルー)の「ルルン(RURUQ)」は(農作物が)豊富に実っている様、話者数20万人のヘレロ語(ナミビア、ボツワナ)の「ヴェヴァラサナ(VEVARASANA)」は、(どこにいても)分かり合えるの意。話者数100人以下のウデヘ語(ロシア)の「チョウグミャートゥ(COUGUMIATU」は魔物の意(ウデヘ人は主に狩猟を生業とする)。アイヌ語(北海道)から選ばれたのは「イヨマンテ(熊祭り、熊送り儀礼)」だが、北海道内でも流暢なアイヌ語話者はいまや3~5人しか残されていないという。近年、最後の世代の話者が亡くなり遂に話者数0人となった、インド・アンダマン諸島の大アンダマン混成語からは「マラミク(MARAMIKHU)」(死語の世界、夢)という単語が選ばれた。

世界で話されていることばは、およそ7000あって、世界1位の中国語普通話は9億人、世界3位の英語は3億7000万人、世界9位の日本語でも1億2800万人もの人が母語として話している。しかし、いま世界では、科学技術の発展とともに、数少ない人が限られた地域で用いている“小さなことば"が次々に消えていってしまっている。いまや消滅したことばたちと、かろうじて生き延びている“小さなことば"の窓からは、広い世界が見渡せる。創元社TEL:03・3269・1051(東京支店)
以下のオンライン書店でご購入できます
2017年8月25日 新聞掲載(第3204号)
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この記事の中でご紹介した本
なくなりそうな世界のことば/創元社
なくなりそうな世界のことば
著 者:吉岡 乾
出版社:創元社
以下のオンライン書店でご購入できます
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