幻の新聞「スマトラ新聞」が明かす、軍政下スマトラの状況  『スマトラ新聞 全一巻』 ゆまに書房より刊行|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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出版メモ
2017年8月29日

幻の新聞「スマトラ新聞」が明かす、軍政下スマトラの状況 
『スマトラ新聞 全一巻』 ゆまに書房より刊行

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江澤誠監修・解題『スマトラ新聞全一巻』が、ゆまに書房から刊行された。A3判・本体35000円。

『スマトラ新聞』は、昭南新聞会によってスマトラ島のパダンで1943年6月8日に創刊された邦字紙だが、戦後その行方はわからず「幻の新聞」と言われてきた(これは敗戦処理の軍命令で夥しい書類が焼却され、同紙も同様の運命を辿ったものと考えられる)。その新聞が2016年、インドネシア国立図書館で発見された。きっかけはスマトラ島に日本軍が建設したスマトラ横断鉄道の調査で同紙に情報が掲載されているのではと考え、探した結果だったという。ブランケット版の表裏2頁が1日分で、その内容は戦況報告、内地の動向、国際情勢のほか、スマトラのさまざまな動向を報じており、軍政下の現地の状況を知るための、不可欠な史料となっている。しかし現存部分が極めて少なく、その全貌は現在も明らかにされていない(1945年までに約650号が発行されていたと言われている)。そのような中、今回発見された1943年10月1日から1944年1月20日の94号分は、軍政研究における重要資料の発見であったと言える。本書では、その94号分に併せ、個人所蔵の1944年4月28日の1号分を復刻し、95号分を収録。日本軍政下「大東亜共栄圏」内スマトラに関する貴重な情報を含む、日本の敗戦、戦犯、インドネシア独立など、戦後に続くインドネシア史、ひいては東南アジアの歴史を再考察する貴重な情報を提供するものである。
ゆまに書房TEL:03・5296・0491

この記事の中でご紹介した本
スマトラ新聞 全1巻/ゆまに書房
スマトラ新聞 全1巻
著 者:江澤 誠
出版社:ゆまに書房
以下のオンライン書店でご購入できます
2017年8月25日 新聞掲載(第3204号)
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