誰もみていないから ⑧|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
読書人よ、集まれ!

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは

誰も見ていないから 第8回
2016年8月5日

誰もみていないから ⑧

このエントリーをはてなブックマークに追加
誰もみていないから ⑧
<愛は君>(油彩、キャンバス/41.0×31.8cm/2014年)ⒸShinjiIhara

「猫男子」 
ある日、家の近くのペットショップに入った際、以前来た時と様相が変わっていることに気が付いた。店内を改装したとかではなく、犬と猫が居たショーケースが入れ替えられていたのだ。猫は入り口すぐの広いスペースに、犬は奥の見えにくい狭いスペースに。その時、最近よく耳にする「猫ブーム」を実感してしまう。テレビやラジオでも、SNSやYouTubeでも、猫を映した動画やニュースをよく目にしていたけれども、ペットショップのそのあからさまな対応に驚いた。

昔は実家で犬を飼っていたから、どちらかと言えば犬派であったが、ここ数年は猫と一緒に暮らしている事もあって、昔からの猫アレルギーも解消され、すっかり猫派になっている。我が家の彼は16歳、人間でいう80歳くらいだろうか。毛は真っ白で、生まれつき腹が垂れているのがチャームポイントである。と言っても歳だから、最近は走ったり爪を立てたりすることも少ない。昼間はいつも寝ているから、夜は起きているのかと思うとそうでもなく、私が寝床につくと一緒に布団に入ってきては、背中に乗ったり、足元へ移動したり、居心地の良い場所を探して寝ている。つまり、一日中寝ているのだ。

自由って素晴らしい。
(いはら・しんじ氏=画家)
2016年8月5日 新聞掲載(第3151号)
このエントリーをはてなブックマークに追加
誰も見ていないからのその他の記事
誰も見ていないからをもっと見る >