大学大倒産時代 都会で消える大学、地方で伸びる大学 / 木村 誠 (朝日新聞出版)木村 誠著 大学大倒産時代|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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読書人紙面掲載 書評
2017年10月9日

木村 誠著 大学大倒産時代

大学大倒産時代 都会で消える大学、地方で伸びる大学
著 者:木村 誠
出版社:朝日新聞出版
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「大学大倒産時代」――この書名だけ目にすると、かなりショッキングであるが、内容自体は、もう少し穏当なものである。しかしながら、前提にあるのは、このまま何も方策を取らなければ、早晩、地方の大学から「淘汰」されていくという厳しい事実である。「2018年から18歳人口の減少が本格的に始まる。受験生が実質的に減る影響は大きい」(はじめに)。

序章「なぜ「大学大倒産時代」なのか」、1章「データで読み解く大学教育の現状」では、様々なデータを駆使しながら、現在の大学の実状(経営状況も含めて)を明らかにする(本書の読みどころのひとつは、このデータ解析の部分である)。

2~4章においては、主に首都圏の大学と地方大学の格差について論じる。2章の冒頭に「主要私立大学志願者数の年度変化」という図表が掲載されているが、これによると、600校ある私立大学の4%(23校―首都圏と関西の都市部に集中している)で、全体の志願者の41%を占めるという。さらに東京の大学15校に絞ってみると、総志願者の27%となる(2016年)。全私大志願者のほぼ3割が15校に集中しているのである。地方では、定員割れの私立大学も続出している。このような状況を踏まえて、打開策、展望はあるのか――。いくつかの提言が示されているが、そのひとつのポイントは「地方創生」だという。

その他、5章では、近年特に話題に上ることが多くなった国立大学(特に文系)の改革(悪)問題について、6章では、不要論も叫ばれる女子大にスポットを当てて論じる。コンパクトなサイズながら、大学問題の基礎が学べる一冊である。
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2017年10月6日 新聞掲載(第3209号)
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大学大倒産時代 都会で消える大学、地方で伸びる大学/朝日新聞出版
大学大倒産時代 都会で消える大学、地方で伸びる大学
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