【横尾 忠則】ピンポン、お絵描き、カラオケ、落語…年に一度、空っぽになる合宿|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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日常の向こう側ぼくの内側
2017年10月24日

ピンポン、お絵描き、カラオケ、落語…年に一度、空っぽになる合宿

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2017.10.8
 虎の門病院の石綿先生に十和田から帰って以来胃の具合が悪く、神津さんから連絡を取ってもらったけれど、先生がつかまらないと言われ、あれ以来2週間ほど我慢していたんですが――と話すが、先生は話題を変えて、「大使館へ行ったら、横尾さんは神戸時代、明石の海岸によく海水浴に来られていて、今はニュージーランドに行っておられるはずです」と言っていましたよと話す夢を見る。

玄関のメダカがまた荒されて3匹いなくなっている。犯人は猫か? 烏か?

2017.10.9
 野良猫のエサをやりに行ったらおでんそっくりの新顔がいた。以前のホームレスの子はヨロヨロで最後の別れに来た日以来二度と現れない。

アトリエに行くまでに13人の人に会ったが、一人を除いて12人の人が眼鏡を掛けていた。韓流ドラマの「冬のソナタ」以来、眼鏡を掛ける人が増えたように思う。テレビドラマでもやたらと眼鏡の俳優が多くなった。タレントもしかり。

2017.10.10
 藤原新也さんからバラバラ事件の現場を撮った写真を見せられる。もうひとつの夢は江戸時代の処刑の夢。どっちの夢も凶夢だ。

今日辺りから胃のモヤモヤが消える。あんなに気持悪かったのに、自然治癒力の働きかな?

最近のおでんはヒトが変ったように終日家にいる。

2017.10.11
 明日から河口湖に行くがどうも天気予報じゃ悪天候らしい。参加予定の難波英夫さんは体調を気づかって不参加。糸井重里さんは参加予定。ぼくはお絵描きとピンポン。悠々亭うどんさんは落語、糸井さんはピンポンよりカラオケが上手い。年に一度、頭を空っぽにする合宿をしている。カラオケも空っオケ。絵も頭を空っぽにして描くがよし。

午後、虎の門病院へ定期検査。心配していた胃は疲労からくる急性胃炎だろう、二週間ぐらいで治る、と言われた通りになる。検査の結果は慢性腎炎だけれど卵や炭水化物、塩分を極端に控えるようなレベルの数値じゃないと。

東京ステーションギャラリーのシャガールの彫刻展へ。やっぱり絵画の方が上だね。

夜は朝日新聞の書評委員会へ。

2017.10.12
 三賢社の林さんが車で迎えに来てくれて、妻、徳永と河口湖のNHK富士資料センターへ。到着と同時に絵を描く。中村さん、福田さんも到着。糸井さんは夕食直前に。悠々亭うどん(中村さん)の落語一席。糸井さん達はカラオケへ。取り残されたぼくはやっぱり絵を。例によって例の如くタマのレクイエム絵画。
糸力にて(撮影・糸井あんだ)

2017.10.13
 富士山も見えず最悪の天候。一日中、ピンポンをしたり絵を描いたり、おやつ漬け。夕食は糸井さんの知人の糸力で豪華和食。夜9時から糸井さんはカラオケ。残った人間でピンポン。合間にお絵描き。

2017.10.14
 娘の美美が所有している絵画が国宝級の逸品、ぜひ国に寄贈をと要請あり。彼女は猛烈に抵抗した結果、見たい時はいつでも可能という条件を取りつける。そんな手続きに疲れてしまう夢。この夢と関連があるのか、昭和史を学ぶ夢も見る。

朝食のあと卓球をしたり絵を描いたり。

徳永がアイフォンを買ってくれて、その訓練を受けるが難しくてさっぱり。じゃ、写真だけを撮る機能のレッスンを受けるが、これとてマスターしたとは思えない。

昼は成城の増田屋で食べることになり、早々に引きあげる。成城に着いたら一時前。最も混む時間だったが丁度8人分の大きいテーブルだけがあいていた。1、2分のタイミングで店は超満員に。

帰宅すると3日間留守にしていたおでんが奇妙な歓喜の声を発して大ハッスル。

夕食はとんかつ椿の出前。

2017.10.15
 朝から雨。

吉村千彰さんから京都の昆布、じゃこ、梅の詰め合せいただく。中学時代からのファンだったというデュラン・デュランのポスターを差し上げたお礼にと。

雨の日はなんとなく純文学的気分になって、絵を描く気が起こらない。絵はアスリート気分で頭の中から文字、言葉を排出して、無心状態、思考ゼロの寒山拾得気分にならないと躰が動かない。

夜は、河口湖のお絵描きとピンポン疲れの躰をマッサージ快復。

早々に就寝。

2017年10月20日 新聞掲載(第3211号)
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