生誕100年「Life展」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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2017年11月10日

生誕100年「Life展」

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左から、松本猛氏、黒柳徹子氏、松本善明氏
平和を願い、生涯をかけて子どもを描き続けた画家いわさきちひろ(1918~74年)が、2018年、生誕100年を迎える。これを記念して開催される「いわさきちひろ生誕100年」の記者発表が11月1日、都内のホテルで開催された。「いわさきちひろ生誕100年」のコンセプトは「Life(ライフ)」。来年2018年から2019年にかけて、ちひろ美術館(東京・安曇野)で開催される、詩人の谷川俊太郎さん、写真家の石内都さんら7組のアーティストが参加する「Life展」、東京ステーションギャラリーを皮切りに京都、福岡を巡回する特別展「生誕100年 いわさきちひろ、絵描きです。」のほか、ご子息の松本猛さん(ちひろ美術館常任顧問)による評伝『いわさきちひろ 子どもへの愛に生きて』(講談社)の記念出版などが発表された。
ちひろ美術館(東京・安曇野)の館長を務める黒柳徹子さんは挨拶で、いわさきちひろさんの訃報(1974年8月8日逝去)を知ったときのことを、「わたくしはちひろさんにお会いしたことはございませんが、ちひろさんの絵が大好きで、いずれわたくしが何か書いたものに絵を描いていただくこともあろうかと思っておりましたが、55歳でお亡くなりになり、こんなに早く亡くなろうとは思いませんでした。わたくしはお誕生日が8月9日で、長崎の原爆の日なので自分ではお祝いをしないのですが、お祝いをくださるという方があって、ちひろさんの絵本『あかちゃんの くるひ』をお返しに差し上げようとそれを持って家を出て、新聞受けの新聞を広げたら一番最初に、ちひろさんが亡くなったということが新聞に出ていました。その記事を読んで新聞に涙がこぼれた」と想いを語った。松本家の人々との交流は、黒柳さんがご遺族に「亡くなってしまったことがとっても悲しい」と書いたお手紙を送ったことから始まり、そこから、ちひろ美術館初代館長で劇作家の飯沢匡さんとの共著『つば広の帽子をかぶって いわさきちひろ伝』(講談社)も生まれ、現在に至ると話した。
「Life展」の展覧会紹介では写真家・石内都さんをはじめ、5組のアーティストが登壇(大巻伸嗣さん、spokenwordsproject飛田正浩さん、plaplax近森基さん・小原藍さん、石内都さん、トラフ建築設計事務所鈴野浩一さん)。出席できなかった谷川俊太郎さんから寄せられた新作の詩「ちひろさんの子どもたち」の朗読などが行なわれた。また、特別展「生誕一〇〇年 いわさきちひろ、絵描きです。」については、東京ステーションギャラリー学芸員の成相肇さんが登壇。「タイトルは、ちひろが夫・松本善明氏と初対面で自己紹介したときの言葉」とし、いわさきちひろを改めて「絵描き」として捉え返す回顧展の展示内容や見所を説明した。  いわさきちひろの夫で、91歳になる松本善明さん(公益財団法人いわさきちひろ記念事業団評議員)は、ちひろとの出会いを振り返り、「あの頃の若者はそういうこと(なぜ戦争をしたのか)を考えなければ前へ進めなかった。ちひろの人生、あるいは日本の歴史についてお考えいただくことを心から願う」と語った。

ご子息の松本猛さんは、「ちひろが亡くなった当時、ちひろの絵の展覧会ができないかといろんなところをまわったが全部門前払いだった。それが死後43年経ち、これだけの方に注目していただけることになって大変感慨深い」とし、自ら書き上げた『いわさきちひろ 子どもへの愛に生きて』について、「なぜ、いわさきちひろというアーティストが生まれてきたのかという部分をもう一回掘り下げたいと思った」と語った。

閉会の言葉で、再び黒柳徹子さんは、「いま世の中がなんとなく騒然としていて、子どもたちの平和がどれだけ続くかみんな心配している。戦争を知らないみなさまも、平和がどんなに素晴らしいか、自由がどんなにいいかということをこの先も発信し続けていただけたら。ちひろさんは何よりも平和を守りたい人だったということを伝えてください」と締めくくった。
【開催予定】
いわさきちひろ生誕100年「Life展」
<ちひろ美術館・東京>
2018年3月1日(木)~5月13日(日)大巻伸嗣「花のようにいきる(仮)」/2018年5月19日(土)~7月22日(日)spoken words project「着るをたのしむ」/2018年7月28日(土)~10月28日(日)plaplax「あそぶ」/2018年11月3日(土)~2019年1月31日(木)長島有里枝「作家で、母で つくるそだてる(仮)」
<安曇野ちひろ美術館>
2018年3月1日(木)~5月7日(月)plaplax「あそぶ」/2018年5月12日(土)~7月16日(月・祝)石内都「ひろしま」/2018年7月21日(土)~9月25日(火)トラフ建築設計事務所「子どものへや」/2018年9月29日(土)~12月16日(日)谷川俊太郎「みんな生きてる」
※【Life展パスポート】すべての「Life展」に何度でも入館できるパスポート。販売価格1000円。
<東京ステーションギャラリー>
特別展「生誕100年 いわさきちひろ、絵描きです。」2018年7月14日(土)~9月9日(日)
*その後京都、福岡を巡回
2018年2月からは、台湾の国立歴史博物館で「いわさきちひろ原画展」も開催。国内外でサテライト展という新しい取り組みも進んでいる。
いわさきちひろ生誕100年公式サイト
https://100.chihiro.jp

2017年11月10日 新聞掲載(第3214号)
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