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文芸同人誌評
2017年12月5日

充実した特集「「大衆と潮流」とデモクラシー」 巻頭「インターネット・ユーザー―新時代の大衆」 凝縮した情念 青井奈津「美しい手」

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あなたがいれば

 陽はまた昇る

 この東京砂漠

(ノート「発見の手帳」より)

二○一六年度のノーベル文学賞を受賞したミュージシャンで作詞家の『ボブ・ディラン語録』をすこしずつ読んでいる。

「頭のなかに、
空いたスペースをつくっておくようにしている。
たくさんの事柄を
ぎゅうぎゅうに詰め込んだりしないんだ。
だから余計なことで、
そのスペースを使わないことに注意している」

最近、NHKのラジオ深夜便のなかでごくたまにボブ・ディランの歌声を聴くことがあった。

受賞まもなく、NHKスペシャル「ボブ・ディラン(ノーベル賞詩人の真実 貴重映像と秘密の草稿 あの名曲の誕生秘話)」を観たが、詩と音楽とが密接に結びつき、快適な気分になった。

ある夕方、窓際に置いてつけ放しにしているFMラジオから、通常はアニソンの番組なのだが、井上陽水の有名な歌「夢の中へ」が突然聞こえてきた。驚いてじっと耳を傾けた。

素晴らしい歌詞だ。

井上陽水の歌「夢の中へ」などが広く文学界からも注目されているようだ。

今月は財界人文芸誌「ほほづゑ」九十四号が充実している。

特集座談会「「大衆と潮流」とデモクラシー」は、巻頭が「インターネット・ユーザー―新時代の大衆」で、藤原洋は「私はインターネットの仕事をしておりますので、「大衆」といつと“インターネット・ユーザー”を思い浮かべます。特にインターネット・ユーザーの特徴としては、匿名でいろいろな情報を発信します。この匿名が基本であるということと、しかも雄弁に語るということが、「大衆」と問いかけられて、まず私が思い浮かべることです。

「インターネット・ユーザーの特徴としては、匿名でいろいろな情報を発信」することから新しい時代に入っている。

青井奈津「美しい手」(「火涼」七十五号)。凝縮した情念がある。

この他、斉藤てるの詩「水の中」(「詩と真実」八二一号)、飯田未知「F」(「MON」十一号)、秋亜綺羅『言葉で世界を裏返せ』(土曜美術社出版販売)、加納由佳子「なにを入れてもカレーライス」(「文芸中部」一○六号)にひかれた。

「文芸同人誌評」は、今号で連載を終了します。

白川正芳氏には、一九八一年六月十五日号から三十六年「文芸同人誌評」の連載をご担当いただいた。その第一回目の誌評にはこんなことが書かれている。「今日、同人誌の役割りは大きく変わりつつある。定期的に自前で雑誌を出し続けるということ自体が大きな力となりうる時代になっている。(中略)同人誌を通して作家、批評家となるのも一つの役割りであるのはもちろんであるが、雑誌で特集を組んだり、独自の企画を実行したり、一定の人々を組織したりできるのも同人誌の力であることをもっと見直さるべきであろう」

今回で連載はとりあえずの幕をおろすが、「週刊読書人ウェブ」には「文芸同人誌広場」が設けられている。個々の同人誌の縦のつながりに加え、同人誌どうしの横のつながりも、このウェブページ等を活用することで、強めていただけたらと思っている。  (編集部)

2017年12月1日 新聞掲載(第3217号)
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