ドゥルーズにさよならする術はまだとうぶん見つかりそうにない|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」

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2016年9月2日

ドゥルーズにさよならする術はまだとうぶん見つかりそうにない

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就実大学教員の松本潤一郎さんが、刊行されたばかりの『ドゥルーズ 書簡とその他のテクスト』所収「キリストからブルジョアジーへ」を、今繰り返し読んでいると、Facebookに書かれている。このテクストについては、宇野邦一さんも、以前触発され、論文を書いたことを、今回の対談で明かしている。

ドゥルーズが二〇歳の頃に書いたテクストに対して、松本さんは、次のようにも述べている。「狂気が国家と切り結ぶ仕組みを彼はすでに論じていた。その洞察の深さに驚嘆せざるをえない。ドゥルーズにさよならする術はまだとうぶん見つかりそうにない」。

ドゥルーズが二十歳から二十二歳のあいだに発表した初期テクストが、本書には、他に四本収められている。「栴檀は双葉より芳し」――存命ならば九〇歳となる哲学者が、大戦期(からその直後にかけて)、何を思考し、語ろうとしていたのか。

七十年の時を越えて、私たちは、二十歳のドゥルーズに向き合うことができる。これはひとつの〈奇跡〉といっていいだろう。 (A)
2016年9月2日 新聞掲載(第3155号)
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