第1回さいとう・たかを賞決定  受賞は『アブラカダブラ~猟奇犯罪特捜室~』 (リチャード・ウー原作、芳崎せいむ作画、小学館)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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受賞
2018年1月26日

第1回さいとう・たかを賞決定 
受賞は『アブラカダブラ~猟奇犯罪特捜室~』 (リチャード・ウー原作、芳崎せいむ作画、小学館)

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写真はさいとう・たかを氏(中央)を囲んで左からビッグコミックオリジナルの平井副編集長、リチャード・ウー、芳崎せいむ、担当編集の中山久美子の四氏
2018年1月12日、東京・銀座の三笠会館で第1回さいとう・たかを賞創設の発表と贈賞式が行われた。本賞は一般財団法人さいとう・たかを劇画文化財団が、シナリオ(脚本)と作画の分業により制作されたコミック作品を顕彰する賞で、プロダクション方式での制作を貫いてきたさいとう氏の強い希望による、集団芸術としてのコミック文化の継承・発展を目的としている。また本賞は受賞作品のシナリオライターと作画家だけでなく、プロデューサーとしての担当編集者(または編集部)にも正賞が贈られる。正賞のトロフィーはさいとう氏がデザイン監修の『ゴルゴ13』を模したクリスタル像。像の胸部には茨の冠をかぶった骸骨がホログラムで浮かび上がる仕様となっている。

募集期間は2017年6月1日から8月31日、応募総数32作品。選考委員は池上遼一、相賀昌宏、佐藤優、やまさき十三、さいとう・たかをの五氏。最終候補作品は『アブラカダブラ~猟奇犯罪特捜室~』(シナリオライター/リチャード・ウー、作画/芳崎せいむ)、『EX―ARM エクスアーム』(シナリオライター/HiRock、作画/古味慎也)、『蛍火の灯る頃に』(シナリオライター/竜騎士07、作画/小池ノクト)の三作品。

最終選考を経て、第1回受賞作は『アブラカダブラ~猟奇犯罪特捜室~』(小学館「ビッグコミックオリジナル増刊」連載中)に決まった。

選考委員を代表して、やまさき氏は「『アブラカダブラ』と『EX―ARM』の二作品に絞った議論となりました。さいとう・たかを賞には作品の質、素材において次の新しいマンガを期待しそれを担える作品を、ということで、まだ2巻ですが『アブラカダブラ』に新しい誕生の予感を期待して決定しました」と選評を述べた。
次にさいとう氏は「お断りしておかないといけないことがある」と前置きし、「リチャード・ウーが長崎(尚志)さんだとは知りませんでした。彼は『ゴルゴ13』の担当編集者でした。でも贔屓したわけではありません。ましてや小学館でしょう。違う作品にしておけばよかったと思いましたが、今では本当に素晴らしい作品を選んだと思っています」と笑いを交えながら祝辞をおくった。

受賞者の挨拶でリチャード・ウー氏は「さいとう先生は私の青年誌の師匠です。ビッグコミックに配属されて2年目で『ゴルゴ13』を担当しました。さいとう先生は顔も怖いし嫌だと思っていましたが、右も左もわからない新米に一戦力として遇してくださり感謝しています。厳しいながらに優しい方で、劇画の歴史、劇画と映画の違い、劇画の作り方や発想法を教えていただき、それが今の自分の大切な貯金になっています。さいとう・たかを塾のできの悪い塾生が卒業証書を貰ったような気持ちです。さいとう先生が編み出した方法を後輩に伝えなければいけないと気持ちを新たにしています」と喜びを語った。

続いてリチャード・ウー氏(別名義含む)とのタッグは4作目となる芳崎氏は「私にとって長崎さんの脚本は、映画『アマデウス』のサリエリにとってのモーツァルトのような存在です。自分でもやりたいと思いながらも自分の力では描けないものを形にしてくれています」と語った。

担当編集者の中山氏は「編集者までも賞をいただけるのは恐れ多いと同時に一緒に一つの作品を作っていく仲間として認めていただけたような気持ちでうれしく、背筋の伸びる思いです」とし、受賞作の第3巻が3月30日に発売されることを告知して挨拶を締めくくった。
この記事の中でご紹介した本
アブラカダブラ ~猟奇犯罪特捜室~ 1 /小学館
アブラカダブラ ~猟奇犯罪特捜室~ 1
著 者:リチャード・ウー
出版社:小学館
以下のオンライン書店でご購入できます
アブラカダブラ ~猟奇犯罪特捜室~ 2/小学館
アブラカダブラ ~猟奇犯罪特捜室~ 2
著 者:リチャード・ウー
出版社:小学館
以下のオンライン書店でご購入できます
2018年1月26日 新聞掲載(第3224号)
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