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漢字点心
2017年1月6日

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「元旦」は、「元日」とはちょっと異なることばで、「元日の朝」を指す。「旦」という漢字が、「朝」「夜明け」という意味だからである。

「旦」に含まれる「日」は、太陽のこと。その下の横線は、異説はあるものの、地平線を表すと見て問題はない。「旦」とは、地平線から昇ってくる太陽から生まれた漢字なのである。

ただ、漢和辞典によって、この成り立ちの説明の仕方は、微妙に異なる。ある辞典では、「太陽」の絵と「地平線」の絵を組み合わせた漢字だ、という。別の辞典によれば、「地平線の上に出た太陽」の絵から生まれた漢字だということになる。二つの絵の組み合わせなのか、全体が一つの絵なのか。どっちでも同じことだが、漢字の成り立ちというものは、こんな細かい点でさえ、なかなか一致できないのである。

これから始まるこの一年は、世の中の不一致よりも、一致が目立つ年であってほしい。読者のみなさまにとっても、よい年となりますように。
2017年1月6日 新聞掲載(第3171号)
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