ああいう時代じゃなければ|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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編集室から
2017年1月6日

ああいう時代じゃなければ

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子どもの頃、祝日のことを家では旗日(はたび)といって玄関先に国旗を掲げていた。今はあまり見られないが、昭和の時代にはどこの家でもそのような光景が見られたように思う。昭和63年秋から病状が悪化した昭和天皇の容態が年明けの崩御まで連日報道されたときのことは記憶に焼き付いている。

2016年は天皇、皇室のことが話題に上り続けた一年だった。今回の対談では、生物学者としての昭和天皇についてこんな話も出た。「昭和天皇にとっての生物学研究の意味付けですが、原点は沼津だったのではないか。幼少期にかなり長く沼津に行っていてそういう原体験があるのかと思った。『実録』を読むと一時期のめり込んでいる。粘菌の新種を発見したり、南方熊楠に会いに行っていたり。ただ、時代がそれ以上の研究を許さなかった。ああいう時代じゃなければ、もっとすごい研究、発見ができていたかもしれないですね(原)」。 (T)
2017年1月6日 新聞掲載(第3171号)
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