淸唱千首 / 塚本 邦雄(冨山房 )千年前の言葉が現代の人の心を打つ 塚本邦雄撰『淸唱千首』|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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2017年1月6日

千年前の言葉が現代の人の心を打つ 塚本邦雄撰『淸唱千首』

淸唱千首
出版社:冨山房 
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淸唱千首(塚本 邦雄)冨山房 
淸唱千首
塚本 邦雄
冨山房 
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私たちが古の人が何を見、何を聞き、どのように感じて生きていたのか知りたいと思うとき、当時の人の日記や創作した物語がありますが、古典を読み理解することはなかなか難しいのです。ところが詩となると話は別で、作者が言わんとしている事柄は、散文よりも理解できるのではないでしょうか。「清唱千首」は現代最高の歌人が白雉・朱鳥時代から安土・桃山にいたる千年の間に詠まれた勅撰和歌集から一千首を撰び、解説した詞華集です。

昨年十月、日本経済新聞の夕刊「こころの玉手箱」欄で平凡社会長の下中直人氏が、次のように書いて下さいましたので一部省略してご紹介します。

「本の好みは人それぞれと承知しているので、『面白いから読んだらどう』と薦めることは慎んでいる。その唯一の例外が歌人の塚本邦雄さんによる和歌のアンソロジー『〓唱千首』である。(中略)なにより塚本さんの解説に心ひかれた。藤原良経の「見ぬ世まで思ひ残さぬながめより昔にかすむ春の曙」に関しては「六百番歌合切つての名作と称してよからう。過去・現在・未来を別次元から俯瞰したやうな、底知れぬ深み、〓黛と雲母を刷いたかの眺め、賛辞に窮する」と記している。どうやら塚本さんは良経と式子内親王が特段のお気に入りだったらしい点も技巧的な新古今和歌集を好む私と共通していると感じた。(中略)考えてみれば千年前の言葉が現代の人々の心を打つというのはすごいことだ」蓋し名解説です。 
(冨山房百科文庫編集部)

この記事の中でご紹介した本
淸唱千首/冨山房 
淸唱千首
著 者:塚本 邦雄
出版社:冨山房 
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2017年1月6日 新聞掲載(第3171号)
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