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漢字点心
2017年1月13日

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昨年末の国会で、ドタバタの内に可決されたIR推進法。経済のために賭博を推進するのはいかがなものか、という反対の声も大きい。

その「賭博」の「博」は、「博徒」「博奕(ばくち)」のようにも使われ、一文字でも「賭けごと」という意味を持つ。しかし、一方で「博識」「博学」「博覧会」「博物館」など、知的なイメージも強い。「ひろし」「ひろ」と読んで名づけに使うのは、もちろんこちらの意味合いだろう。

「博」には、ほかにも「巨利を博す」「名声を博す」のような使い方もある。この場合は、「広くあちこちから得る」という意味。このように、「博」には、広い範囲から一点に集めるというイメージがある。「博覧会」や「博物館」だって、そう考えるとぴったりだ。

となれば、「賭けごと」を意味する「博」も、多くの人の金品が、一人に巻き上げられてしまうイメージか。将来、開かれるカジノが、どこかのだれかの一人勝ちにならないように祈りたい。
2017年1月13日 新聞掲載(第3172号)
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