私の中の原風景みたいなもの|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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編集室から
2017年1月20日

私の中の原風景みたいなもの

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小学校の高学年までかなりの早寝だったので、「想い出づくり」も「早春スケッチブック」もタイムリーには観られていない。ちゃんと意識して観た最初は「ふぞろいの林檎たち」だっただろうか。振り返れば、あてがわれるのではなく親と共に楽しんだものといえば、サザンオールスターズと山田太一だった、そんな気がする。ただ実は脚本家としての山田太一さんを意識することはなく、むしろいつも視界に入っていたのは本棚の『飛ぶ夢をしばらく見ない』の背表紙だった。「飛ぶ夢をしばらく見ない」という言葉は、意図せず常に座右にあった。今でも時折、無意識にこの言葉が、私の内に転がっている。

テープおこしなどのやや機械的な作業をしているとき、浮かんでは消える映像は、不思議に子どもの頃の自分が見ていた景色である。山田さんのドラマは会話のテンポがよくて、昔の映像を今見ても、新鮮さがある。だけど一方で、最近作であっても、私の中の原風景みたいなものと重なってくる。懐かしい空気を孕んでいる。テーマが震災でも恋愛でも人生でも、そこには人間にとって懐かしい場所が、描かれているような気がしている。 (S)
2017年1月20日 新聞掲載(第3173号)
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