ジャニーズの正体  エンターテインメントの戦後史|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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新刊
2017年2月10日

ジャニーズの正体 
エンターテインメントの戦後史

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二〇一六年一二月三一日をもってSMAPが解散した。二〇一六年は同グループの存続、解散を巡ってファンのみならず世間を巻き込んでの大騒ぎの年となった。いまや本業の歌とダンス以外にテレビで多方面に活躍するジャニーズのアイドルたち。そのパイオニア的存在であるSMAPの解散を端緒に、本書はジャニーズ事務所の創業者であり、敏腕プロデューサーであるジャニー喜多川の個人史に戦後文化史を重ね合わせる。アメリカ生まれのジャニー喜多川が触れた本場のショービジネス、そして二度の戦争体験、東京・代々木のワシントンハイツで練習していた「ジャニーズ少年野球団」のメンバーから結成されたグループ「ジャニーズ」の発足、ミュージカルへの挑戦、所属タレント・グループの活躍、SMAPデビュー、そしてSMAPが活動のメインとしたテレビとの関係、そしてSMAPが日本社会の中で果たした/果たそうとした役割(SMAPについては同時期に著者が上梓した『SMAPと平成ニッポン』、光文社新書に詳しい)…。その背後にはジャニー喜多川のエンターテインメントへの哲学が垣間見える。ジャニーズに興味が無くとも、本書を読めば、ジャニーズという“文化”に興味を持たざるを得なくなること間違いない。(四六判・一九二頁・一四〇〇円・双葉社)
2017年2月10日 新聞掲載(第3176号)
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