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2017年3月10日

偏差値

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故あって、最近、高橋揆一郎『伸予』を改めて読んだ。時代は感じさせるが、いい小説だと思った。『伸予』は、『コンビニ人間』と『由熙』(李良枝)とともに、小谷野さんが偏差値72を付けている。両作とも、好きな作品である。
偏差値56(小谷野さんの評価では上位に入る)の古山高麗雄『プレオー8の夜明け』、これも最近読み直してみて、面白いと感じた一冊である。偏差値53の宮本輝『蛍川』、中上健次『岬』、大江健三郎『飼育』は、学生時代に幾度も読み返し、その度に魅了された。ということもあって、小谷野さんの「評価」とは、一致するところが少なくない。
先週、1面の特集企画でご登場いただいた渡部直己さんも、「(点数はともかく)それぞれの作品の評価は、かなり一致する」という主旨のことを発言していた。栗原裕一郎さんや、佐々木敦さんであれば、また違う評価をするのかもしれない。それもまた是非見てみたいものである。 (A)
2017年3月10日 新聞掲載(第3180号)
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