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2017年8月1日

『ウェン・ゴッド・メイド・ユー』

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When God Made You()WaterBrook
When God Made You

WaterBrook
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『When God Made You』(神さまがあなたをお創りになった時)に登場するのは、溢れんばかりの絵の才能を持つ幼い少女と神。少女に名前はなく、絵本の語り手は少女を「You」と呼び、なぜ「God」が少女をこの世に送り出したかを繰り返し語る。

ある日、自転車で街に出た少女は公園で嘆き悲しむ青年を見掛ける。見知らぬ青年を元気づけるために少女は絵筆を握り、空間を色彩で染め上げてゆく。少女は神から授かった才能を青年のために惜しみなく使い、かつ自身を自然界に解き放ち、どこまでも描き続ける。やがて少女と青年は少女が描いた鳥の背に乗り、空想の旅に出る。

少女は自分の才能を人にふるまうことに疑問を抱かない。なぜなら人はお互いに愛し合わねばならないと知っているからだ。同時に神に与えられた才能を自覚する少女は自信と確信に満ち、強く、勇敢でもある。神は細心の注意をはらって創り上げた創造物を所有し、コントロールすることは目的とせず、少女が少女自身であることこそが望みなのだ。

冒頭には少女の自宅シーンがあり、まだ赤ん坊の妹やペットの犬や猫がいる。室内のインテリアは温かい色彩だ。少女の両親は登場しないが、少女が両親に慈しまれて育っていることは見て取れる。しかし、この物語は少女を物理的に生み出した両親ではなく、森羅万象を司る神と「You」、つまり読者の子ども一人ひとりの絆の物語なのである。

アメリカはキリスト教の風土が非常に強い国だ。人口の7割がクリスチャンであり、2割を超える無信仰者や無神論者も多くはキリスト教家庭で育ち、のちに信仰を止めた層とみていいだろう。続くユダヤ教徒は2%、イスラム教徒は1%にも満たない。歴代大統領は全員がクリスチャンであり、政教分離も建前と言える。近年、子どもを学校に通わせず、自宅で親が教育するホームスクール人口が200万人に届こうとしているが、信仰が理由のケースも少なくない。信仰熱心な若者は信仰のメッセージをロックやラップにして歌う。外観は一般の若者たちとなんら変わらないが、歌詞には「God」がちりばめられている。

こうしたキリスト教国アメリカを理解するにはやはりキリスト教の基礎知識が必要となるわけだが、アメリカに暮らすとなると日常で接するクリスチャンの思考法や信条を知ることがより必須となる。この絵本のテーマである神と個人の強い繋がりは、まさにその筆頭なのである。
この記事の中でご紹介した本
When God Made You/WaterBrook
When God Made You
出版社:WaterBrook
以下のオンライン書店でご購入できます
2017年7月28日 新聞掲載(第3200号)
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