ミシェル・ウエルベック著 服従   河出文庫|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2017年8月1日 / 新聞掲載日:2017年7月28日(第3200号)

ミシェル・ウエルベック著 服従  
河出文庫

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「人間は神に服従し、女は男に服従する」「人間の絶対的な幸福は服従の中にある」。それが本書のタイトルの意味するところだ。「自由・平等・友愛」を旨とし、宗教を公の場から排除してきたフランス国民が、「服従」への道を容易に選ぶとは思えないが、EU、ユーロ、テロをめぐる状況に大きな変化はなく、既成政党への支持が低下の一途をたどるなか、マクロン新大統領がなにかで躓くと、本書が描く二〇二二年の大統領選はとたんに不透明になる。フランスファーストを掲げる国民戦線がさらに勢力を増す可能性も高い。カトリックへの改宗をテーマとした作家ユイスマンスの優秀な研究者である主人公は、セックスが唯一の趣味と言って良い男。ユダヤ人の恋人との別れを経て、イスラームの一夫多妻制に強い関心を抱く彼は、どのような選択をするのだろうか。テロと移民にあえぐ国家を舞台に、個人と自由の果てをリアルに描いた傑作長篇。(大塚桃訳、既刊・九二〇円・河出書房新社)
この記事の中でご紹介した本
服従/河出書房新社
服従
著 者:ミシェル・ウエルベック
出版社:河出書房新社
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