「翼の王国」のおみやげ  刊行記念インタビュー |書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2016年8月12日 / 新聞掲載日:2016年8月12日(第3152号)

「翼の王国」のおみやげ  刊行記念インタビュー 

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「旅先で見て、聞いて、感じたすべてが「おみやげ」だ (“旨いもん”を持ち帰らずにいられないのは、言うまでもない)。」 (本書より)

アート・ディレクターの長友啓典さんが全国津々浦々を旅して出会った、とっておきの「おみやげ」を紹介する『「翼の王国」のおみやげ』(木楽舎)が刊行された。本書は、ANAグループの機内誌『翼の王国』で連載中の旅エッセイ「おいしい手土産」をまとめたもので、一〇〇回を超える連載から選りすぐりの五〇点を厳選。旅先の風景、出逢った人、心奪われた味を、軽やかなスケッチのイラストレーションとともに紹介する。本紙でも「ともかくスケッチ」を連載中の長友さんにお話を伺った。  (編集部)
■お土産選びの決め手は? 

「この本で紹介している帯広・六花亭の「大平原」なんて、昔からある定番のお菓子で商品の中では値段も安くて手軽なお菓子なんだけど、北海道でしか売ってない。伊勢・豚捨(ぶたすて)の「肉みそ」は、なんといってもこのネーミング!豚を捨てて牛を取る「豚捨」いうネーミングがものすごい気にいったんだよね。ここの親父さんなんかも話を聞いてみるともう滔々と話してくれるの。明石のあなごやさん(林喜(はやき)商店)も良かったなぁ。「ウオンタナ・ストリート」やったか、魚の棚をウオンタナ、外国みたいでしょう(笑)。新潟のチョコレート屋さん(マツヤ)なんかも外れの方にあるんだけど、妙にロシアっぽいパッケージで、聞いたら、あのへんは港があってロシア人の船員さんが多かったらしくて、昔ロシア人に教えてもらったチョコレート作りを今も続けているそうです。

ここには載ってないけど、佐賀県の有田なんか行ったときは、古いお煎餅屋さんで、すごくいいデザインの包装紙があって、そういうのを見ると職業柄、いいなぁ、応援したいなぁと思うんだけど、そのことを言うたらすごく喜んでくれて。代々続くいいお店はパッケージも素敵で、“目垢”言うたら悪い言葉だけど、手垢がつくように何万人何十万人の人の目で磨かれてるんです。一〇〇年二〇〇年の伝統あるお店のパッケージなんか、それが光り輝いて時代をくぐり抜けてきた良さがある。そういうのもあるし、お土産いうのはそこの土地柄いうか、その土地らしい良さがある。やっぱりその土地の人に教えてもらうのが一番で、それに限りますね。」



■長友流の旅の楽しみ方は? 

「何回か番外編で、上海とか釜山とかハワイとか海外も行ってるけど、ハワイのスーパーなんかいろんなものがあって、ものすごい面白いもんがある。そういうのを見つけるのが面白いんですよ。マウイ島ではオニオンが有名で、「マウイオニオンマスタード」いうのがあるんだけど、これがバツグンに美味しい。上海のときはスーパーで「今お菓子で何が売れてるの?」と聞いて砂糖菓子を買ってみたら、まったく知らない食感とか甘さで、これは日本に入ったらええのにと思ったりするんだけど、そういうのが楽しいんですよね。旅の面白さはいろんなところに行って、居酒屋なんかで人情の機微に出逢って、その土地の話を聞けること。大阪弁ってすごくいいよね、何となく柔らかく聞こえるらしいのね。この本には街の風景や建てもの、めし屋さんも入っていたり、普通のガイドブックにはない街の楽しみ方を案内する本にしたいなと思って。しかし、こうして本になってみると、よくこんなに旅したし、こんな細かくよく描いたなと。でも文章なんかいつも余るんですよ、書き過ぎて(笑)。」 とっておきの「おみやげ」がカバーにも目次にも散りばめられた宝箱のような本は、どこを開いても、遊び心が満載! どこから読んでも美味しく楽しい一冊だ。お話を伺って「おみやげ」を探しに旅に出たくなった。 
この記事の中でご紹介した本
「翼の王国」のおみやげ/木楽舎
「翼の王国」のおみやげ
著 者:長友 啓典
出版社:木楽舎
以下のオンライン書店でご購入できます
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