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2017年12月8日

さしでがましくない予言

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子どもの頃ガムは虫歯の元だった。大学生の頃にキシリトールガムが発売されると、ガムは歯にいいと価値が転換した。

少し前まで小沢健二はその才覚で、音楽とは別の道で生きていくのかな、なんて思っていた。『小沢健二の帰還』は、空白期とみなされていた、まあまあ長い年月が。空白であるどころか、満ち満ちていたことを教えてくれた。小沢健二はポエジーではなく、本当に「ある光」を目指して、私たちを導いてくれていたんだな(などというと宗教みたいに聞こえるけれど)。
だから「言葉は都市を変えてゆく」も、ただの言葉ではない。そのビートは体を打ち続ける。本書は真摯な本。とても読みやすいにも関わらず、読むたびに発見がある層の厚い本。まだ私などが気づけていない、さしでがましくない予言が、おりこまれているような気もしている。 (S)
2017年12月8日 新聞掲載(第3218号)
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