菊|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

漢字点心
更新日:2016年9月9日 / 新聞掲載日:2016年9月9日(第3156号)

このエントリーをはてなブックマークに追加
九月九日は、菊の節句。そこで、「菊」という漢字を取り上げてみよう。

漢和辞典編集の仕事を始めたころ、ちょっと意外に感じたのは、「菊」を「キク」と読むのは音読みだ、ということだった。音読みとは、中国語としての漢字の発音が、日本語風に変化して生まれたもの。日本の秋を彩る風物詩の「キク」がもともとは中国語だという事実に、不意を突かれたのだ。

では、訓読みでは「菊」を何と読むかというと、たいていの漢和辞典は訓読みを載せていない。つまり、キクという植物には、定着した日本語名はないということだ。実際、『万葉集』の時代には日本にキクはなかったらしい。そのあとに中国から渡来して、漢字の発音そのままで呼ばれるようになったのだろう。

にもかかわらず、キクは短期間のうちに、日本の文化に浸透していった。それは、中国文化の影響力の強さの現れだろう。が、今日のところは、すなおにキクの美しさをめでることとしたい。
このエントリーをはてなブックマークに追加
円満字 二郎 氏の関連記事
ok
2019年4月23日
ok
2019年4月16日
ok
2019年4月9日
ok
2019年4月2日
ok
2019年3月26日
2019年3月19日
ok
2019年3月12日
ok
2019年2月26日
漢字点心のその他の記事
漢字点心をもっと見る >