【横尾 忠則】『創造&老年』対談時にタイムスリップして熱中|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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日常の向こう側ぼくの内側
更新日:2018年1月30日 / 新聞掲載日:2018年1月26日(第3224号)

『創造&老年』対談時にタイムスリップして熱中

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2018.1.15
 徳永が「英さんがえらい痩せて病気じゃないかと心配です」と言う。玄関から入ってきた息子は確かに言われた通りだ。だけどスリムになって若者のようでもある。「そのままで筋肉をつけるんだなあ」と言う。彼はこの間からインフルエンザになって仕事を休んでいるのでこんな夢を見たのかと思う。

糸井さんの「ほぼ日」から毎年発行しているダイアリーのカバーをぼくの昔のイラストをアレンジしたダミーを持ってきて、「使わせて下さい」と。色んな種類のグッズの依頼が多いが、20代の頃に描いたイラストに興味があるらしい。

2018.1.16
 田舎の中学校に先生として赴任することになった。同期に熊みたいなモソーッとした若い先生も一緒だ。どうみても他者と馴染めないタイプの人で、生徒の教育以前に彼の教育が必須だと先生方は言っているが、その熊先生が作った手製の額縁はアールブリュット的で、創作には才能がありそーだ。性格がきっとアールブリュットだと思う。どーしてこーいう夢を見るのだろう。

国書刊行会の清水さんが来て「カルティエ・アーティスト」(仮題)の画集の出版の打合せをするが、カルティエの館長のエルベさんが間もなく来日するので、何もかも決まるのはそれからだ。

昼食後、公園のベンチで読書、少し風がでてきたので喜多見不動堂に参って、その帰路、旧山田邸でコーヒーを飲みながら、読書の続きを。といつまでも暢気にふらついているばかりにはいかないので、アトリエに戻って絵を描く。

夕方、SBクリエイティブの美野さんが「出きました」と対談集『創造&老年』を届けてくれる。対談者は瀬戸内寂聴、磯崎新、野見山暁治、細江英公、金子兜太、李禹煥、佐藤愛子、山田洋次、一柳慧の9人。

2018.1.17
 町田市立国際版画美術館の副館長山本さん、学芸員滝沢さんが、版画を寄贈して頂いたので、と言って紺綬褒章の章状を届けにきてくれる。

書評委員会に行くつもりだったがタクシーが雨が強くなったせいか45分間も拾えず、断念する。
2018.1.18
 深夜トイレに起きたあとベッドの中で、つい開いた対談集『創造&老年』を読み出したら面白くなって朝の5時まで読む。3年がかりで出来た本なので、もう中味も忘れてしまっていた。けれど改めて今読むと対談時にタイムスリップしてついつい熱中してしまった。読者も熱中してくれるといいんだけれど、80代、90代の人達の創造哲学は、いずれ誰もが経験する年代なのでぜひ読んでいただけるといいんだけれどね。

2018.1.19
 午前中から足もみ施術。

NHK大河ドラマ「いだてん」のロゴとポスターの依頼にチーフ・プロデューサー訓覇さん、岡本さん、チーフ・ディレクター井上さん、映像デザイン岩倉さんら来訪。戦前のオリンピックに参加した選手たちの物語が来年度の大河ドラマになる。「いだてん」とは「韋駄天」と書く。足の速い人のことだが仏法を守る神でもある。ヒンズーのシヴァ神の息子でもあるらしい。シヴァ神は日本では不動明王、ギリシャでは確かディオニソスで、いずれにしても破壊と創造の神だから、芸術の神でもある。

柄谷行人さんから『語るボルヘス』が送られてくる。スウェーデンボルグのことも書いてあるからだが、朝日新聞の元旦の紙面で柄谷さんと対談した時にスウェーデンボルグのことをチラッと口にしたので、興味があると思ってわざわざ買っていただいたんだと思う。いただいた本をもう一度再読する。

エマヌエル・スウェーデンボルグ
2018.1.20
 昨夜はトイレにもいかず朝まで熟睡。たまにこーいう日もある。

冬は油彩画は乾きにくい。描くより待つ時間の方が長い。気長な仕事だ。

昨夜再読したボルヘスのスウェーデンボルグ論が火つけ役になって、地下の本棚から9冊のスウェーデンボルグの本を引っぱり出してきて、この際、もう一度再読してみたくなった。

2018.1.21
 ロンドンなのか東京なのか定かではないが、イギリス人がぼくの絵画とデザインの区別はも早必要ないだろうと言うそんな夢を見る。

午後、公園のテラスでゆず湯を飲みながら『霊感者スウェデンボルグ』をアトランダムに開いたページを読む。再読だけれどちゃんと記憶は残っている。

夜は昼間の全国男子駅伝をビデオで見る。兵庫は女子の優勝に比べて男子はもうひとつだった。
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