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漢字点心
更新日:2018年1月30日 / 新聞掲載日:2018年1月26日(第3224号)

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先日、知ったのだが、ミカンの中身、一つ一つの袋のことを「瓤嚢(じょうのう)」というそうだ。「嚢」は、「土嚢」「背嚢」などのように、「ふくろ」を指す漢字。とすれば、「瓤」の方は、袋に入っている果肉を指すことになる。

漢和辞典で調べると、「瓤」は、部首「瓜(うり)」の漢字で、もともとは「ウリの果肉」を指す。転じて、さまざまな「果肉」をも表すわけだが、この漢字の用法は、それだけではない。中国語の辞書によれば、「瓤儿(ランル)」とは、「果肉」はもちろん、「枕の詰め物」だとか、封筒に入った「手紙の中身」をも指すそうだ。

何かに包まれているその本体であれば、何でも表せる漢字だということか。とすれば、現代の中国語で、「棺桶の中身」つまり「死に損ない」という意味のののしりことばでも使われるというのは、ちょっとおもしろい。現世でいかに罵倒されたとしても、棺桶に入ればれっきとした「本体」なのである。
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