『こころにとどく歎異抄』 武蔵野大学出版会より刊行|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

出版メモ
更新日:2018年3月13日 / 新聞掲載日:2018年3月9日(第3230号)

『こころにとどく歎異抄』 武蔵野大学出版会より刊行

このエントリーをはてなブックマークに追加
武蔵野大学出版会から三田誠広著『こころにとどく歎異抄』が刊行された。A5判248頁・1800円。

本書は『僕って何』で第77回芥川賞を受賞し、現在は武蔵野大学教授を務める著者が親鸞の「歎異抄」を現代の読者がすんなりと理解できるよう「超口語訳」で1章ごとに読みやすく平易な文体に改め、著者による歴史背景などを交えた解説を付した内容である。

「歎異抄」は親鸞の弟子、唯円が師から授かった言葉をまとめたものだが、本書ではしばしば親鸞が「唯円さん……」と、親しみをこめて語りかける表現や、あるいは唯円自身の率直な思いがにじみ出ており、「歎異抄」著述背景が垣間見えるような雰囲気を醸し出す。有名な「悪人正機説」のくだりも口語表現だからこそ親鸞の真意が明確に伝わり、読者の読み解きを助ける。

著者が以前書きあげた『親鸞』(作品社刊)において、親鸞や結円を生き生きと描ききり、「歎異抄」の一節をセリフとして小説の登場人物・親鸞の口から語らせたと、本書のまえがきにて述べる。著者自身の制作背景も組み合わさって「歎異抄」の全文が新しい色彩を帯びて現代に甦った、そんな一冊である。

武蔵野大学出版会TEL:042・468・3003
この記事の中でご紹介した本
こころにとどく歎異抄/武蔵野大学出版会
こころにとどく歎異抄
著 者:三田 誠広
出版社:武蔵野大学出版会
以下のオンライン書店でご購入できます
このエントリーをはてなブックマークに追加
出版メモのその他の記事
出版メモをもっと見る >
学問・人文 > 評論・文学研究 > 日本文学研究関連記事
日本文学研究の関連記事をもっと見る >