田原総一朗の取材ノート「忖度をしたことがない組織」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2018年3月30日 / 新聞掲載日:2018年3月30日(第3233号)

忖度をしたことがない組織

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元財務官僚の高橋洋一氏が、三月二五日の「産経新聞」で、「財務省は忖度をしない組織」だと力説している。私も、そう思う。

げんに複数の首相が、「財務省がいうことを聞かなくて困る」といったのを聞いている。

私が知っている限り、財務省が、官邸などに対して忖度をしたことはない。

だが、この度、近畿財務局は、なぜ、決裁に、わざわざごみが実際よりも、はるかに多量あると、ウソの記述をさせて、国有地の売却価格を八億円も下げなければならなかったのか。

当然ながら、まず売却価格を八億円下げることが前提で、だからゴミについてウソの記述をさせたわけだ。

近畿財務局に、国有地を八億円安く売却することで、一体どのようなメリットがあったのだろうか。

財務局のメリットは、国有地を出来るだけ高く売却することであって、格安で売却することのメリットは、どう考えてもない。

それにもかかわらず、売却価格を下げたということは、いずれかからの意向、あるいは圧力がかかったとしか判断のしようがない。

しかし、くり返し記すが、財務省というのは、かつて忖度をしたことがない組織である。

だから、生半可な圧力などは、はねのけてしまうはずである。

いま、野党各党、そしてマスメディアの多くも、安倍昭恵氏、つまり首相夫人が籠池氏に頼まれて動いたのではないかと疑い、昭恵夫人を証人喚問のターゲットにしようとしている。

だが、昭恵夫人に求められたからといって、近畿財務局が勝手に忖度などするのであろうか。

それに、もしも昭恵夫人が動いたとしても、その場合、安倍首相の判断を求めるために、安倍首相に近い人物に打診するのではないだろうか。

そして、こうしたことがあれば、安倍首相が国会で「私自身や妻が森友学園の許認可や土地売買でかかわりがあれば、総理大臣も議員も辞める」などというはずがない。

一体、近畿財務局で、本当はどのようなことが起きていたのであろうか。(たはら・そういちろう=ドキュメンタリー作家)
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