第二十一回 光文三賞 贈呈式開催|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2018年4月6日 / 新聞掲載日:2018年4月6日(第3234号)

第二十一回 光文三賞 贈呈式開催

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北原真理氏、夢枕獏氏、岩松了氏
三月二三日、東京都内で第二十一回光文三賞の贈呈式が開催され、日本ミステリー文学大賞の夢枕獏氏、『沸点桜 ボイルドフラワー』で日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した北原真理氏(受賞時は北祓丐コ名義)、「薄い桃色のかたまり」で鶴屋南北賞を受賞した岩松了氏の各氏に賞が贈られた。

受賞者の挨拶で夢枕氏は「今回は思ってもいなかった受賞だったので大変嬉しく思っている。普段、ミステリを書いているという自覚はないが、広い意味では『陰陽師』は謎解きの要素が非常に濃く、『神々の山嶺』もよく考えてみたら謎解きの話で、格闘小説以外は謎解きの要素が強い話ばかり書いてきたと思うと、そういうを鑑みていただけたのかなと思う」と語り、光文社にまつわる思い出として、かつて編集者に連れられてUWFというプロレス団体の練習を見学に行き、そこで関節技をかけられて悶絶する中、そこには「痛み」と「痛がっている私」の二つのみがあり、痛みが消えれば痛がっている私も消滅し、私が消滅すれば痛みも消えるという経験をしたことで、宇宙と私は一体であるという仏教における「梵我一如」の境地を理解するという、作家としてはありがたい体験をさせてもらったと話して会場を笑わせた。

北原氏は「この小説で一番こだわったのはタイトルだったかもしれない。人生にはそこを越えると運命や人格が変わるターニングポイントがあり、そういう臨界点をタイトルに入れたいと思っていた。私にとってのターニングポイントは十代の頃の友人との出会いで、その時にいつか隣りにいる友人たちにふさわしいようになりたいと思った。そのおかげで大きく道を踏み外すことなく、この場に立つことが出来た」と感謝を述べた。

岩松氏は「この賞に五回ノミネートされて、五回目にやっと取れたことで非常に嬉しい気持ちが強い。最初に候補になった二十年ほど前は、ほとんど自分一人でやっているような気持ちだったが、最近になってつくづく思うのは、いろんな人の力が集まって出来るのが演劇なんだということだ。この賞をいただいて劇場の方や出版社の方といった方々が非常に喜んでくださったのを目の当たりにした時に、僕自身が一人で闘ってきたのではなく、いろんな人に支えられていることが分かった。蜷川幸雄さんに依頼されて作ったこの作品も、時間を経て、さいたまゴールド・シアターとネクスト・シアターのメンバー、さいたま芸術劇場の方々の様々な力が結集した結果、骨ばかりだったようなあらすじに血肉が付いてこうやって賞までいただけるような作品になった。取りも直さず僕の周りで支えてくださった方々の力のおかげだと思っている」と語った。
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