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漢字点心
2018年4月24日

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今日は、二十四節気の一つ、「穀雨」。穀物を育てる雨が降るころ、ということらしい。そこで、「穀」という漢字を取り上げようかと思ったのだが、見出しに掲げたのは、微妙に異なる「榖」である。

違いは、左側の下半分を、「禾」と書くのか、「一木」と書くか。実は、「禾」の方も、昔は「一禾」と書くのが正式だった。ただ、狭いスペースに「一」と「ノ」を書き込むのは面倒なので、「一」が省略されて「禾」だけで書くようになったのである。

その結果、「穀」と「榖」という、相当にまぎらわしい漢字の組み合わせが誕生したという次第。でも、心配するなかれ。「一木」の「榖」は、カジノキという木を指す漢字だが、現在ではまず使われない。だから、取り違える可能性もほとんどないのだ。

ただ、実際には、昔からあるお米屋さんの看板などで、書きぐせで「禾」が「一木」になっているのを見かけることがある。ご愛敬だろう。
2018年4月20日 新聞掲載(第3236号)
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