田原総一朗の取材ノート「柳瀬氏が虚言で頑張る理由」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
2018年5月22日

柳瀬氏が虚言で頑張る理由

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柳瀬唯夫・元首相秘書官が、五月一〇日の衆参両院の予算委員会に参考人として出席した。

このときの答弁については、国民のほとんどが虚言だった、と強く感じているはずである。

柳瀬氏が、一年前には国会で、愛媛県や今治市の職員たちとは面会した記憶がないと答えていたのが、今回は加計学園の方々とは面会したと認め、ただし愛媛県や今治市の職員の人たちは後ろにいたので気がつかなかったのだ、と弁解した。だが、愛媛県知事が、県の職員たちはメインテーブルにいて、どんどん発言し、柳瀬氏と名刺の交換までしている、と名刺を示して反論した。

あきらかに、柳瀬氏の答弁は虚言だったのである。 また、柳瀬氏は政府に認可を求めている。少なからぬ大学の中の特定の一校と、しかも三回も会っているという。これは、どうみても特別扱いであり、首相秘書官が、勝手に、このようなことが出来るはずがない。

勝手に、こんなことをやったら、上司、つまり首相から怒られるはずである。また、柳瀬氏は、そんな手前勝手なことをやるような人物ではない。私は、柳瀬氏を経産省の課長時代からよく知っているが、きわめて真面目で、仕事のできる人物である。

ところが、柳瀬氏は、加計学園の関係者と会ったことについて、安倍首相の指示も受けていないし、報告もしていない、と答弁している。

こんなことを、国民の誰もが信じられないだろう。誰もが虚言だと捉えるはずである。

そして現在、国会で虚言ばかりを続けた柳瀬氏に対する批判が強まっている。信用できない人物だというわけだ。

だが、私は、その柳瀬氏を気の毒だと感じている。気の毒すぎる。

なぜ、柳瀬氏が、ここまで虚言で頑張らなければならないのか。それは、安倍首相を守るためである。自らを犠牲にして安倍首相を守っているのだ。そして、柳瀬氏が、安倍首相の指示があった。あるいは報告した、と答弁したら、安倍首相が二〇一七年一月二〇日まで、加計学園のことは何も知らなかった、という、とんでもないウソがバレて、首相の座が危うくなるからである。それにしても、ここまで柳瀬氏を追い込んでいることを、安倍首相は何と感じているのか。(たはら・そういちろう=ドキュメンタリー作家)
2018年5月18日 新聞掲載(第3239号)
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