燕|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
読書人よ、集まれ!
▶メールマガジン登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは

漢字点心
2018年5月22日

このエントリーをはてなブックマークに追加
五月の鳥といえば、思い浮かぶのはツバメ。スズメやニワトリ、ハト、そしてカラスと並んで、人間に最も身近な鳥の一つだろう。

漢字では、スズメは「雀」、ニワトリは「鶏」、ハトは「鳩」、カラスは「鴉」か「烏」と書き表す。これらに含まれる「鳥」や「隹(ふるとり)」は、一般的な鳥の絵から生まれた漢字。漢字を生み出した人々は、これらの鳥の姿を描き分けて文字を作ろうとはしなかったのである。

その点、ツバメは特別だ。「燕」という漢字は、ツバメの絵から生まれたもの。「廿」が頭、「口」が胴体、「北」は羽根、「灬」はしっぽを表す、というわけだ。ということは、漢字を作った人々の目には、ツバメの姿は、絵に描いて文字として使ってみたくなる、ほかの鳥たちとは異なる独特のフォルムとして映っていたのだろう。

彼らはどうして、ツバメの姿にそんなに惹かれたのだろうか? いろいろと想像してみるのも、たのしい。(えんまんじ・じろう=編集者・ライター)
2018年5月18日 新聞掲載(第3239号)
このエントリーをはてなブックマークに追加
円満字 二郎 氏の関連記事
漢字点心のその他の記事
漢字点心をもっと見る >
学問・人文 > 言語学関連記事
言語学の関連記事をもっと見る >