第49回 講談社出版文化賞 贈呈式開催|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2018年6月8日 / 新聞掲載日:2018年6月8日(第3242号)

第49回 講談社出版文化賞 贈呈式開催

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左から、西川氏、新田氏、芦澤氏、佐々木氏
第四九回(平成三〇年度)講談社出版文化賞の贈呈式が、五月二十四日開催された。さしえ賞は西川真以子氏<「北のロマン 青い森鉄道線」(西村京太郎作・「読楽」掲載)、「辺境図書館 『もうひとつの街』とミハイル・アイヴァス(チェコ)」「辺境図書館 『夢魔のレシピ 眠れぬ夜のための断片集』とレメディオス・バロ(スペイン)」(皆川博子作・「インポケット」掲載)>、写真賞は新田桂一氏<『NAOMI』(ヨシモトブックス)>、ブックデザイン賞は芦澤泰偉氏<「講談社ブルーバックス」シリーズほか一連の作品>、絵本賞は佐々木マキ氏<『へろへろおじさん』(福音館書店)>。

なお、四九年にわたり開催されてきた、さしえ賞・写真賞・ブックデザイン賞は今年度で終了となる。絵本賞については、来年度より「講談社絵本賞」と改称し、開催される。

受賞者挨拶で西川氏は、「さしえ賞という歴史ある賞の最後に選んでいただいて大変光栄に思っている。山藤章二さんの選評に、“人間力”と“余白を読者に委ねる度胸”とあり、私自身は自覚がないながらその言葉に感激した。支えてくださるたくさんの方々に背中を押してもらって励まされて今ここに立てている。この気持ちを忘れずにこれからもがんばっていきたい」。

新田氏は、「長年目標にしてきた賞を受賞できたことにいまだに実感が湧かない。渡辺直美さんから直接指名をいただき、完全密着スタイルで彼女のパワーを感じながらシャッターを切った。この撮影を通じて確信したことは、僕は人の外見を撮りたいのでなく、被写体の心や感情や一瞬一瞬を切り取りその人の人生を写したいだということだった。これからも僕の写真を見て下さる人たちの心を打つような写真を撮りたい」。

芦澤氏は「講談社のブックデザイン賞は装幀をやっているデザイナーにとっては特別の賞で、例年この時期をもう二〇年くらい前から気にしていた(笑)。「講談社ブルーバックス」シリーズは、私が独立したばかりの一九九一年に依頼を受け、それから二六年経った昨年二〇一七年にマイナーチェンジした。なぜそんなに長く続けてこられたかというと、ブルーバックスがタイトルも絵も写真もつけられて単行本に近い新書であったということに尽きる。六〇代の終わりに賞をいただいてまだ十年くらい出来るんじゃないかと元気づけられた。今後もこれは芦澤の仕事だといわれる装幀をやっていきたい」。

佐々木氏は、「はじめて父親に買ってもらった絵本が講談社の昔の絵本だった。そのころ、手塚治虫さんの「ぼくの孫悟空」や杉浦茂さんの「少年西遊記」などの漫画が一大ブームになっていて、父親に孫悟空の絵本だけは買って欲しいと頼んだ。私の家は大変貧しかったので、買ってもらえたのは後にも先にもその一冊だけだったが、父親は表紙裏の発刊の辞にまで漢字に全部ルビを振ってくれて、自分もそうだが、父親のすることというのはちょっとピントがずれているかなと思う(笑)。僕はもともと漫画家で、絵本で賞をいただいたのはこれが初めてでとても嬉しい」。

賞の贈呈、花束の贈呈ののち、写真賞選考委員の田沼武能氏の乾杯の発声により盛大な祝賀会へと移行した。
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