田原総一朗の取材ノート「決定的な世代間ギャップ」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2018年6月19日 / 新聞掲載日:2018年6月15日(第3243号)

決定的な世代間ギャップ

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この間、私が新書を出したことで、編集者二人と食事をした。そのときに、大発見をした。

一人は二七才。一人は三二才であった。若い世代だ。

その二人に問うと、彼らが政治の世界に関心を持ったのは、何と、民主党内閣の時代だったのである。

民主党政権、もちろん読者のほとんどは承知されているだろうが、二〇〇九年から二〇一二年まで続き、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦の三人が首相を勤めた。

鳩山首相は、沖縄の普天間基地を辺野古に移設する問題で、「最低でも県外へ」と主張して、県民の支持を取りつけたのだが、途中で米国にいわれて、辺野古を認めざるを得なくなり、期待が失望に変った。

そして菅内閣では、東日本大震災が襲い、東電福島原発が致命的な損傷を受けた。これは民主党の責任というよりは、日本政府の原発政策の問題が露呈したのだが、民主党政権にとっては大きなダメージとなった。

それに、民主党政権は、経済政策では自民党とそれほど変わりはなく、はじめての政権なので、官僚の使い方など、自民党に比べて拙なさが目立ったのである。

そして、第二次安倍内閣がはじまった。

若い編集者二人にとっては、第二次安倍内閣が、はじめての自民党政権だったのである。

彼らは小泉内閣も中曽根内閣も知らない。田中角栄なんて昔話に出てくる政治家なのである。

冷戦もバブルも知らない。

そして安倍内閣は五回の選挙で、いずれも勝っている。つまり安倍自民党内閣こそは、安定した政権なのである。

だから、六〇才以上の高齢世代では、安倍内閣に対する評価は厳しいのだが、若い世代になるほど、支持率が高いわけだ。

若い世代も、森友・加計問題など、これまでにない官僚たちの劣化であり、安倍首相、麻生財務相のウソは許しがたいと思っているようだが、それしか知らない彼らは選択肢がないとも思っているようである。

この決定的ともいえる世代間ギャップ……。さて、どう捉えればよいのか。
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