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更新日:2018年6月19日
/ 新聞掲載日:2018年6月15日(第3243号)
菌の絵本 かび・きのこ
白水 貴 監修 山福 朱実 絵
人間の皮膚の上には「皮膚常在菌」と呼ばれる菌が一〇〇〇種くらい暮らしている。人間は悪さをする菌に対して、真菌や細菌が持つ抗菌作用を利用して抗生物質やワクチンなどを作り、菌の力で菌を征してきた歴史がある。本書は真菌(カビ、キノコ、酵母)と細菌(バクテリア)を中心に、菌の進化や暮らしぶり、また人間との関わりを絵や写真を用いてわかりやすく描く。酸素がない場所や氷点下四〇度の場所など人間が暮らすことのできない場所を含めて、あらゆるところに存在する菌。「菌」と聞くとマイナスなイメージを思い浮かべそうだが、びっくりするような生態を持つ不思議な菌も存在し興味深い。世界一大きな生きものはオニナラタケというキノコといわれているらしい(詳しくは本書五ページに)。菌を通して自然と人間の共生への関心を促す一冊。
「菌の絵本」シリーズには『こうじ菌』『なっとう菌』もある。
(A4変・三二頁・二五〇〇円・農山漁村文化協会TEL:〇三―三五八五―一一四一)
「菌の絵本」シリーズには『こうじ菌』『なっとう菌』もある。
(A4変・三二頁・二五〇〇円・農山漁村文化協会TEL:〇三―三五八五―一一四一)
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