流されていないつもりが、同じ流れに乗っている|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2016年10月7日 / 新聞掲載日:2016年10月7日(第3159号)

流されていないつもりが、同じ流れに乗っている

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堀内さんの提唱する「ナッジ」は、すぐに使えるところがいい。賢い自分と賢くない自分がいる、アウトプットして身軽になれ。例えば約束を手帳に記せば、予定を記憶しなくていいし、忘れて老化現象かしら…と嘆かなくて済むと。

紙面に載せられなかったが、『買ってはいけない』という本が話題になったその後で『「買ってはいけない」は買ってはいけない』という本が出た話も面白かった。消費者よ、気をつけろ!というメッセージを発する本にも、簡単に踊らされてしまう私たち。その話題で会場はホットになったが、感情動員合戦に気づけていないという寒さが背に残った。

昔読んだ短篇小説で、キャリア志向の女性が、「結婚適齢期」に右往左往する女性たちを冷やかに眺めていた。でもある年齢を過ぎる頃から、会社の対応が冷淡になっていく。最終的に「仕事も面白くないし、そろそろかな」と彼女が結婚を決めたのは、まさに世に言う結婚適齢期でした、という話。流されていないつもりが、同じ流れに乗っている、それに気づけていない怖さ。この短篇を忘れられなかったわけが、今回の鼎談で分かった。しかしそのせいではないが、まんまと婚期を逃している自分もいかがなものかと思う。 
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