あの頃のみんなは今どこで|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2018年7月6日 / 新聞掲載日:2018年7月6日(第3246号)

あの頃のみんなは今どこで

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私的な思い出を書かせていただく。一九八四年に大学に入学して、真っ先に向かったのは、通称「一号館地下」と呼ばれているのを後に知ることとなる、正門を入ってすぐ左の校舎の地下一階だった。文科系サークルが集まるスペースである。〈シネサイクル叛頭脳〉という一風変わった名前に引かれて、その扉を叩いた。真っ赤な木の扉だった。ゴダールの映画に感化されて、サークルの設立者がペンキで塗ったという。我々部員は、確かに赤の扉の部屋の住人だったのだ。一号館地下は、後に火事に見舞われ、一時使用不可となる。数か月後、使用を許された部屋の扉は、真新しいドアに換えられていた。それを再度赤のペンキで塗ったのは、八年生のTさんだった。

この地下では、様々な出会いがあった。すぐ隣には〈ブルース軍団〉という、これまた変わった一団がいた。創立者の花咲政之輔(現・太陽肛門スパパパーン)とも、ここで知り合った。あれから三十年以上が経つ。ゴダールの元気な姿を、インターネットの映像で見ながら、当時のことを思い出したのだった。部室は、随分前に〈文キャン〉の新しい棟に移ったという。叛頭脳の部員は、赤の扉を引き継いでくれただろうか。あの頃のみんなは、今どこで何をしているのだろうか。 (A)
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