田原総一朗の取材ノート「米中貿易戦争勃発!そして日本は?」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2018年7月17日 / 新聞掲載日:2018年7月13日(第3247号)

米中貿易戦争勃発!そして日本は?

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アメリカと中国との貿易戦争が勃発した。

トランプ大統領がアメリカ第一主義を露骨に打ち出したのである。アメリカは、まず中国製品三兆円超を対象とした制裁関税を発動した。アメリカの企業の知的財産権が中国に侵害されているというのが理由である。

それに対して、中国も報復に踏み切ることになった。アメリカからの輸入量が多い大豆や綿花、食肉、自動車などが含まれる。

すると、トランプ大統領は、さらに巨額の追加関税を課すという構えを示した。とにかく、「中国製造二〇二五」を打ち崩そうとしているのだ。

両国の経済規模は世界の四割近くを占めるだけに、米中貿易戦争は、世界経済を打撃することになる。

中国には日米欧の工場が集まっていて、日本から部品が輸入され、中国で製品に組み立てられて、アメリカに輸出されるケースが少なからずある。だから日本が受けるダメージも少なくない。

さらに、トランプ大統領の貿易戦争は、ヨーロッパに広がることになった。

六月一二日の米朝首脳会談の直前、六月八日から九日にかけて、カナダで開催された主要七ヶ国首脳会議(G7サミット)で、貿易問題が中心に議論されて、「自由、公正で相互利益になる貿易と投資は成長と雇用創出の主要原動力」と確認した上で、「関税障壁、非関税障壁の削減に向けて努力する」と宣言した。これはどちらかというとEU側の主張が認められた形だった。

ところが、シンガポールに発つために中座したトランプ大統領が、機内から、首脳会議での宣言を、ツイッターで全否定したのである。

そしてEU側は、アメリカが鉄鋼やアルミニウムなどに関税をかける、と示したのに対してWTO(世界貿易機関)に提訴した。

だが、日本はアメリカとの関係が強固であって、非常に困りながら態度を明らかにしていない。

だが、トランプ氏は、米国が輸入する自動車に対して関税をかけるといい、イランからの原油を輸入するな、といってきた。

これらは、日本にとって大問題なのだが、閣僚たちは、安倍首相頼みで、戦略を持っていない。一体どうするつもりなのか。(たはら・そういちろう=ドキュメンタリー作家)
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