ブレイディみかこ著 『ブレグジット狂騒曲』 弦書房より刊行|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2018年8月14日 / 新聞掲載日:2018年8月10日(第3251号)

ブレイディみかこ著 『ブレグジット狂騒曲』 弦書房より刊行

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ブレイディみかこ著『ブレグジット狂騒曲 英国在住保育士が見た「EU離脱」』(FUKUOKA U ブックレット14)が弦書房から刊行された。A5判・64頁・本体680円。

2016年6月23日、イギリスの欧州連合(EU)離脱を問う国民投票で離脱派が僅差の過半数で勝利し、世界を驚かせた。これは世界の潮流を変えた出来事といわれ、同時期のアメリカのトランプ大統領誕生とブレグジット(Brexit)がセットで語られてきたが、イギリスで保育士として生活している著者のブレイディみかこ氏はこのことに違和感を覚えていたという。では、その時、英国で何が起こっていたのか。トランプ現象とブレグジットの違いから説き起こし、英国内でのブレグジットの実態(「ソフト・ブレグジットとハード・ブレグジット」「ブレグジット騒動の本質」)とそのテン末を独自の視点からリポートする。いま英国で起きている生活保護受給者バッシング(チャヴ差別)、失業保険や生活保護費の支給を止める制裁措置(サンクション)などは、いままさに日本でも同時進行している現象であり、さらに日本ではあまり知られていないことだが、そもそもEUが、加盟国に対して制裁をともなう財政監視の「安定・成長協定」を結んでいることを指摘。そしてブレイディ氏は、経済政策の重要性について、肌感覚の切実さを持ってこのように語る。
“戦争でも人は死にますが、経済政策でも人は死にます。”(「英国は日本の未来図か」)

“まず地べたの人びとたちがきちんとご飯を食べられるようにすること、子どもの貧困を減らすこと、明日の生活の不安で眠れない人々が一人でも多く安心して眠れるようにすること。”(【質疑応答】EUとヨーロッパの理想)

こうした生活に関する問題「ブレッド&バター・イシュー」を最優先課題にすることが美しい理想を後退させない鍵ではないか、としめくくる。

英国在住保育士が見た“地べたからの"ポリティカル・レポート。 
(本書は2017年8月に開催された福岡ユネスコ講演会「英国のいま、そして日本は?」をもとに一部補筆したもの)

弦書房TEL:092・726・9885
この記事の中でご紹介した本
ブレグジット狂騒曲 英国在住保育士が見た「EU離脱」/弦書房
ブレグジット狂騒曲 英国在住保育士が見た「EU離脱」
著 者:ブレイディみかこ
出版社:弦書房
以下のオンライン書店でご購入できます
「ブレグジット狂騒曲 英国在住保育士が見た「EU離脱」」出版社のホームページはこちら
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