【横尾 忠則】大雨・嵐予報狂いっぱなし。 夢のない日は日常が半常?|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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日常の向こう側ぼくの内側
更新日:2018年8月21日 / 新聞掲載日:2018年8月17日(第3252号)

大雨・嵐予報狂いっぱなし。 夢のない日は日常が半常?

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2018.8.6
 昨日の夕方からおでんが外出したまま消息がなく、夜の就寝時間になっても帰宅しないので気になってよく眠れず。猫といっても家族の一員で猫孫みたいなものだ。

電通の斎藤さんと高齢者活躍支援協議会の副理事長の岡本さんが来訪。用件は支援協議会のシンボルマークの制作依頼。話し合っている間にふと、ビジョンが閃いたので「これでいきます」と口頭で説明すると、即決で採用となった。後日、「これ」は発表されることになります。
2018.8.7
 〈昔の知人Ⅰと昨日来たばかりの大阪駅構内の売店に、先々週だったかな、空飛ぶ円盤の夢を見たという奥田さんの運転する車で横づけすると、Ⅰが昨日いた構内の売店の女の人がいるよ、と言うが、知らん顔をしていると、その人がやってきて駅のロビーで光るものを見て「尊い」と誰かが言ったでしょ? と言うのでぼくは「駅の中は光るものだらけなので駅は尊いということになるよねと言う〉尊夢?を見る。

gggスリージーの「幻花」展のインスタレーションを担当してくれる有元利彦さんが会場のマケットを持参。有元さんのお父さんは画家の故有元利夫さんだと初めて知る。

長い間お世話になっていた画材店の米山さんが急逝。自分より年少者の死が多い。この間から亡くなる芸能人の死もぼくより若い人達が大半だ。

アディダス・ジャパンからトートバッグの依頼。
10BANスタジオにて中村勘九郎さんと(撮影・徳永明美)
2018.8.8
 〈郷里の近くのよく通る道を歩いている。三叉路(Y字路)にぶつかる。道路工事夫が「右は通れません」と言う。「真中は?」と聞くと「左だけです」と返事。別にどこへ行く当てもないので、来た道を逆戻りする〉Y字路夢。

用賀のスタジオでNHK大河ドラマ「いだてん」の中村勘九郎さんのランニングシーンの撮影に立ち合う。勘九郎さんの本気の力走にこちらも思わず力が入る。終ったあと取材10社以上? この間勘九郎さんはマッサージ。
2018.8.9
 昨夜から今朝にかけて大雨予報を信じて外出2件取り止めるが、一滴も降らず。予定が狂って退屈な一日になる。ぼくは自分から積極的に行動を起こすタイプではないので依頼仕事がないと、何もしない。ところが今年は昨年に比べると老化は別として体調は先ず先ず。いつも不思議に思うのは健康に応じて仕事の依頼が変化する。体調を崩して入院などすると、こちらの事情と無関係に仕事の依頼はない。最近は仕事が集中しているのは健康な証拠だ。仕事の依頼は処方箋みたいなものだ。

天候が悪かったせいか、でもないと思うのだがぼくの布団の上で大量にオシッコをしたおでん。妻に叱られたのか外出のまま姿をくらます。夜遅く、ベソをかいた顔して申しわけなさそうに帰宅するが、ぼくの顔を見るなりニッコリ。
左からLM.CのAijiさん、mayaさんと(撮影・徳永明美)
2018.8.10
 LM.CのmayaさんとAijiさんが新曲のアルバムを持参。アルバムはLPサイズの豪華版。CDとDVDなど3枚挿入。彼等の手土産は猫のチュルチュルおやつとメダカのエサ。ぼくの「甘い物は×」と書いたツイッターを見て実践してくれたようだ。こーいうことを真面目に面白がってくれる若い人のスピリットを愛する。

この間の勘九郎さんの写真がどっさり届く。全部で800枚撮ったという。さあこの作業をどこから手をつけよう? 

夜、富士見橋に大接近している火星を見に行く。
2018.8.11
 嵐になる予報が狂って午後遅くから一時雨。
2018.8.12
 深夜に目が覚めて、しばらく外国風景のテレビを見たり、メモを取ったりする。

夜中に起きているので夢は見ず。夢を見ない日の日記は空気が抜けたような感じだ。夢あっての日常というか、夢のない日は日常が半常(?)って感じで、夢と現がひとつになって夜の夢、昼の夢として日常と芸術が一体化するのである。

ぼくの夢絵日記は別として夢を絵画化した作品は一、二点でほとんどないが、夢は無意識層に沈殿して、知らぬ間に発酵して顕在意識に上昇し、そこで絵画として具現化する。シュルレアリストはフロイトの理論を表象化するが、彼はなんでもかんでも性的な問題に置きかえてしまうが、芸術は精神分析学ではとらえ切れない宇宙の摂理、つまりなんでもありの、もっと言えば適当な世界をも肯定する。

今日はサングラスと老眼鏡をどこかに置き忘れたのか、行き先きを片端から探し廻ったがついに見当らず。読み書きの文化から見離されてしまった。仕方ないのでスペアの老眼鏡を取りに家に帰ろうとしてアトリエを出ると、なんと自転車の下に落ちているではないか。そんなわけで今週の日記をやっと書き終えることができたがサングラスは失せたまま。

夕方からマッサージへ。眼鏡トラブルで交感神経過剰だったがマッサージで副交感神経を回復。
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